《大の里のグッズがない!》九州場所の館内売店に起きた異変「売り切れもあるし、そもそも製造が追いついていない…」
大盛況のうちに千秋楽を迎えた大相撲九州場所。チケット完売の「札止め」が年6場所の全90日間となるのは「若貴ブーム」の1998年以来、28年ぶりとなった。九州場所は年1回ということもあり、会場の福岡国際センターに足を運んだファンの多くが来場時に立ち寄るのが、相撲グッズや土産物が並ぶ売店だ。若手親方衆が企画した日本相撲協会公認のオリジナル商品が並ぶ売店「すも~る」では、長い行列ができて入場制限をするほどの盛況ぶりだった。 【写真】九州場所館内の驚きの光景。大の里のグッズが消えた
「すも~る」では力士の応援タオル、応援うちわなどが販売されている。国技館カレー、国技館ハヤシなど4種類のレトルトカレーが置いてあり、場所中に訃報が届いた北の富士さん監修の『横綱北の富士カレー』が売れるなど予想外の展開もあったが、来場者が競うように手に入れようとしたのが新大関・大の里のグッズだった。
出世が早すぎて…
特にのぼり風応援タオル(1500円)は補充しても補充しても売れるといった状態に。刺繍ハンカチ(1100円)など数量が限られるものは中日(8日目)過ぎには大の里の商品が在庫ゼロになってしまったという。 商品群のなかに大の里のものが見当たらないグッズが目立つが、「売り切れたのではなく、まだ大の里関の商品がラインナップされていないものが多い」(販売担当者)のだという。出世が早すぎてグッズ製造が間に合わないわけだ。 正面入り口前の「大相撲売店喜久家」にも相撲グッズが多く並び、定番商品にミニタオルハンカチ(650円)や四股名ボールペン(500円)、ミニペン(650円)などがあるが、やはり大の里のものはまだ登場していなかった。手形トート(2000円)や木札根付(500円)といった新製品には大の里のものも揃うが、それらは売り切れが目立つ。 「お客さんから“大の里関のはないんですか”とよく聞かれるんですが、まだ出ていない商品が多いんですよ。あれば売れると思います。大の里関の商品が出ている『力士のぼり』(800円)は完売ですからね」(販売員) ここでも出世が早すぎて製造が追いつかないようだ。9月場所では2度目の優勝を果たし、初土俵から所要9場所で大関昇進という史上最速記録を更新した大の里。大銀杏が結えないほどのスピード出世で、グッズ販売の現場にも影響が及んでいる。 今場所は序盤から黒星があり、早い段階で優勝争いから脱落。一気に綱取りに王手というわけにはいかなかったが、これで少しは大の里グッスの生産が間に合うことになるだろう。