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ヨーロッパで「日本のランドセル」が絶賛されている理由

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現代ビジネス

ランドセルのセイバン、欧州進出へ

 ランドセル製造販売会社大手のセイバンが、ヨーロッパに向けて大人用ビジネスバッグの販売に乗り出した。 【写真】大人気「ユニクロのマスク」を超える「凄いマスク」があった…!  その見た目はまさにランドセル。背負うタイプのもので、水や汚れに強い人工皮革を採用。背中にフィットし、かつ軽く感じさせるため、ランドセルに用いる技術を踏襲し、現地の協業会社と協力してビジネスバッグ「SICOBA(シコバ)」として販売することにした。  同社は2年ほど前から中国や韓国で現地ニーズに合わせたランドセルのテスト販売に取り組んでいた。さらにここへきて海外での事業拡大を図るため、日本と同様にクラフトマンシップを重視し、物を長く大切に使う志向のあるドイツでの販売計画を進めるようだ。  もしドイツでの販売が軌道に乗れば、後にヨーロッパ全域に供給したい考えであるという。そのため、現時点では日本国内でこの“大人向けランドセル”を販売する予定はない。  セイバンは「大人向け製品開発の第一歩。日本から世界へと事業の幅を広げる足がかりとしたい」としているが、ランドセルという日本人にとって慣れ親しまれたカバンがヨーロッパ市場で受け入れられるのだろうか。  現在の国内におけるランドセル市場や、ランドセルが普及するまでの歴史を振り返りつつ、これから日本のランドセルが広く世界に受け入れる時が来るのか、その可能性について考えてみたいと思う。

衰え知らずのランドセル市場

 現在の国内ランドセル市場として、下の図表を見てほしい。  少子高齢化が進んでいる中にあっても市場規模は、ほぼ横ばいから微増といった具合だ。少子化によって年々利用者が減っていく反面で、ランドセルの高額化によって市場規模を維持しているような図式であることが分かる。  そもそも子供の数は1974年に増加のピークを迎えてから年々減り続け、2005年には出生数が死亡数を下回り、日本の人口減少が現実のものとなって久しい。これだけ子供の数が減り続けていてもランドセル市場が活気を維持しているのは、やはり「祖父母の存在」が大きいと思う。  シニア層の消費傾向の一つとされる、いわゆる「孫消費」。ある民間の調査会社のアンケートでも、シニア層が1年間に遊興費に使った金額の内訳を尋ねてみたところ、1位の旅行に次いで、2番手に「孫消費」が来るといった結果もあるくらいだ。  このように日本のランドセル市場は、裕福なシニア達に支えられているといっても過言ではない。祖父母からの資金的バックアップを得て、今日の高品質、豊富な品揃え、老舗からスポーツまでブランドの多様化といった隆盛を実現している。  その上、ランドセルの大半は先行予約による販売形式が消費者に受け入れられている。そのため他のアパレル商品と違い、廃棄ロスも少なく、メーカー側のメリットも非常に大きい。  しかし、好況に映るランドセル市場も永遠に安泰とは言い切れない。それは日本の少子化自体に歯止めがかかっていないからだ。

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