<高校バスケ>「1対1は誰にも負けない」八王子学園八王子・十返翔里、ウインターカップで「歴史に名を刻みたい」
1対1は「誰にも負けないです」
12月23日(月)より開幕する、「SoftBank ウインターカップ2024」(令和6年度 第77回全国⾼等学校バスケットボール選⼿権⼤会)。 同大会で大活躍が期待される“高校BIG3”の選手のひとり、八王子学園八王子高等学校(東京)の3年生・十返翔里(とがえり・しょうり)選手。 18歳以下の日本代表にも選ばれた世代屈指の点取り屋である十返選手。彼の圧倒的な“武器”とは? 学校生活ではあどけない表情を見せ、同級生たちからも「おもしろい」「いつも笑わせてくれる」と慕われる十返選手。 ただし、その頭の中はバスケットボールのことでいっぱいのようで、「バスケットボールは自分の今の生きがいですし、自分の人生の中でずっとついてくるものだと思う。本当に大好きです。寝るとき以外は基本的にバスケのこと考えてますね」と話す。 そんな十返選手のいちばんの武器が、“1対1”。 身長192cmと高校生の中では大きい十返選手だが、プレーでは常に相手をかわす素早い動きをみせ、体格が勝る相手には意表をつくダブルクラッチ。さらに、巧みに技ありのフェイダウェイシュート(後ろに下がりながら打つジャンプシュート)も使いこなすなど、多彩なプレーで得点を量産する“1対1の鬼”だ。 十返選手自身、「1対1は自分のいちばんの武器。そこは誰にも負けないです」と断言するほど自信をもっており、「日本だったら、この身長でこの動きができるのは多分自分しか居ないって信じてる」とも話している。
さまざまなポジションを経験。さらに“覚悟ラン”
十返選手は、身長192cmでありながら、なぜこのようなプレースタイルを確立することができたのか。理由は、彼のこれまでのポジション遍歴にある。 自身で「ガードからシューター、シューターから今フォワードになってるんですけど…」と振り返るように、小学6年生では今より37cm低い身長155cmで、当時はポイントガードとしてハンドリングのスキルを磨きあげた。 中学3年生では、身長185cmまで伸び、シューティングガードでシュート力が向上。そして192cmとなった現在ではフォワードへと変わり、ゴール下での強さも加わっている。 「ガードでやってきたことは今も身についていますし、自分の中でも結構大きなものだと思うので、ありがたいかなって思ってます」と話す十返選手。 さらに、八王子学園八王子高校で取り組んできた“覚悟ラン”と呼ばれる厳しい練習――コートの端から端までを合計33本、およそ30分走るハードな走るトレーニング――は十返選手の得点力をさらに上げたようで、試合を通して最後まで走り切れるスタミナと1対1の強さが彼の得点量産のカギとなっている。