【ラグビー】「人間性が試される」慶大57失点で早大に完敗 全国大学選手権へ12・1日体大戦
<関東大学ラグビー対抗戦:早稲田大57-3慶応大>◇23日◇東京・秩父宮ラグビー場◇観衆1万4677人 慶大が伝統の早大戦で完敗し、2勝4敗となった。 定期戦の通算成績は20勝74敗7分け。勝ち点15の5位となっており、最終戦の日体大戦(12月1日、埼玉・熊谷ラグビー場)で上位5チームの全国大学選手権出場を目指す。青貫浩之監督(40)は「今日の試合の結果は学生にとってはショックな内容だと思う。こういう時にこそ、人間性が見られる、試される。負けずに、1歩乗り越えて相手に向かっていくのが、慶応ラグビーの良さだと思う。日体大戦へ前に出るディフェンスと、ブレークダウン(ボール争奪戦)でのファイトに立ち戻りたい」と力を込めた。 逆境での戦いだった。フッカー中山大暉主将(4年=桐蔭学園)が脳振とうの影響で欠場。前半20分にはU20(20歳以下)日本代表を経験してきたCTB今野椋平(21=桐蔭学園)が負傷交代した。風下の前半から相手SO服部亮太(1年=佐賀工)らのロングキックに苦しめられ、ボール争奪戦でも圧力を受けた。 ゲーム主将を担ったSH小城大和(4年=北嶺)は「服部選手に気持ち良く蹴らせてしまったのが、一番反省すべきところ。もうちょっと転がすようなキックだったり、高い球を上げて、キックを気持ち良く蹴らさないために時間を与えないキックを徹底したかった。FBの矢崎(由高)選手もキックが飛ぶ。そういうところで負けてしまった部分がある」と悔しげに振り返った。 得点は前半22分にWTB小野沢謙真(1年=静岡聖光学院)が挙げたPGの3点のみ。課題を残しながらも、青貫監督は「結果だけを見れば厳しいように捉えられるが、1戦1戦成長できている」と前を向いた。小城は「来週も対抗戦が残っている。選手権に向けていい準備、いい積み重ねをしていかないといけない。帰って、また頑張りたい」。創部125周年の節目のシーズン、まずは全国切符をつかみ取る。【松本航】