テレビドラマ史に残る名作をドラマ通が語り尽くす!永遠のベスト5&新作ベスト3
テレビドラマには、それを観たときの私たちの日常の記憶も一緒に刻まれています。「あのとき恋をしていた」「独り暮らしで寂しかった」「家族と一緒に観ていた」……。懐かしい記憶を繙きながら、さあ、心躍らせたドラマの世界へ──。 テレビドラマ論を専門とする早稲田大学教授・岡室美奈子さん、テレビドラマ評論を中心に執筆するライター成馬零一さん、そして俳優や脚本家のインタビューやコラムを執筆する田幸和歌子さん。テレビドラマを愛する3人にベストドラマを選んでいただき、さらに心に残るドラマについて語っていただきました。
何気ない「雑談」にこそ、豊かでかけがえのないドラマがある!岡室美奈子さんが選ぶベストドラマ
●永遠のベスト5 1「カーネーション」(2011年 NHK) 2「それでも、生きてゆく」(2011年 フジテレビ) 3「岸辺のアルバム」(1977年 TBS) 4「木更津キャッツアイ」(2002年 TBS) 5「すいか」(2003年 日本テレビ) 「私の好きな心を揺さぶられるドラマであり、このドラマに巡り合えて幸せだったと思える作品ばかりです。テレビドラマの歴史に残っていってほしいと思います」(岡室さん) ●最近のベスト3 1 「俺の家の話」(2021年 TBS) 2 「大豆田とわ子と三人の元夫」(2021年 関西テレビ) 3 「MIU404」(2020年 TBS) 岡室美奈子(おかむろ・みなこ)◯早稲田大学演劇博物館館長・早稲田大学文学学術院教授、文学博士。テレビドラマ論、現代演劇論を専門とし、放送番組センター理事や、ギャラクシー賞、放送文化基金賞などの放送関係の賞の審査員も務める。
隣の家族のおしゃべりがいちばん面白いという、テレビドラマの不思議!成馬零一さんが選ぶベストドラマ
●永遠のベスト5 1 「傷だらけの天使」(1974年 日本テレビ) 2 「岸辺のアルバム」(1977年 TBS) 3 「ちゅらさん」(2001年 NHK) 4 「すいか」(2003年 日本テレビ) 5 「孤独のグルメ」(2012年 テレビ東京) 「時代に埋もれず残ってきたものや、この先残っていくであろうドラマの中から、『婦人画報』の読者の方々が観て面白いと思ってもらえる作品を選びました」(成馬さん) ●最近のベスト3 1 「大豆田とわ子と三人の元夫」(2021年 関西テレビ) 2 「俺の家の話」(2021年 TBS) 3 「ハコヅメ~たたかう! 交番女子~」(2021年 日本テレビ) 成馬零一(なりま・れいいち)◯ライター、ドラマ評論家。テレビドラマ評論を中心に雑誌、ウェブ等で幅広く執筆。著書に『キャラクタードラマの誕生 テレビドラマを更新する6人の脚本家』『テレビドラマクロニクル 1990→2020』などがある。