コロナを経験し、18~25歳が重視するようになった「職場の4つの条件」とは
新型コロナウイルスの感染拡大によって、仕事選びに変化はあるのでしょうか。会社説明会や面接がオンラインになるなど、これまでと同じ方法では企業にアクセスしづらくなる中、就職や転職をしようとするZ世代はどのような基準で会社を選ぶのでしょうか。認定NPO法人「ReBit」が18歳から25歳にアンケート調査をしたところ、企業の「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」をより重視する傾向になっていることがわかりました。【BuzzFeed Japan / 小林明子】
すべての子どもがありのままで大人になれる社会の実現を目指し、D&Iに関する研修やキャリア支援をしているReBitは2020年9月~10月、緊急アンケート調査「Z世代のダイバーシティ&インクルージョンと就職・就労」を実施。115名から回答を得ました。学生が67.8%、社会人29.6%でした。 「コロナ拡大前後で、働き方・キャリアに関する考え方に変化はありましたか」と聞いたところ、75.7%が「変化があった / やや変化があった」と答えました。
重視するようになった4つの条件
回答者の多くが、コロナ拡大前よりも「重要視するようになった」と答えた項目のうち、D&Iに関するものをまとめると、次の4つといえます。 1)柔軟な働き方 2)社員の多様性 3)個性の尊重 4)ワークライフバランス 柔軟な働き方については、「リモートワーク・時短勤務・休暇制度など、働き方の多様性をより重要視するようになった」(53.0%)が最多となりました。実態としても在宅勤務が多くなっていることなどからか、「ワークライフバランスをより重要視するようになった」(28.7%)との声もあがりました。 また「社員の多様性が高く、変化に柔軟な意思決定ができる組織で働きたいと思えるようになった」(36.6%)、「どんな状況でも社員一人ひとりを大切にしてくれる職場で働きたいと思うようになった」(28.7%)のように、多様な社員(ダイバーシティ)それぞれが尊重される(インクルージョン)職場を望むという人が多くいました。 具体的には、このような声があがっています。 「一人一人が自分らしく働くために、ダイバーシティはなくてはならない観点だと思う」(20歳・学生) 「個人の強み弱みを生かした職場環境で働きたい」 (22歳・その他) 「ハラスメントにノーを表明し、それを実践しようと努力している企業姿勢に共感する」 (24歳・社会人) 「社会の中にある企業、働くものとして、全ての人が生きやすい環境に貢献するような企業で働きたい」(22歳・学生) この結果について、ReBit代表理事の藥師実芳さんはこう話します。 「コロナ禍において就職や勤続への不安が募り、D&Iどころではないという意見が多くなるかと思っていたのですが、働き方の可能性が広がったことからなのか、逆に多様性をより重視するという傾向になったのは印象的でした」 アンケートでも、回答した人の97.1%が「職場においてD&Iが推進されていることは、職業を選択する際や働き続けるうえで重要な要素だと思う」としていました。 一方で、D&Iに積極的に取り組む企業を知っているかどうかをたずねたところ、「10社以下しか知らない」と答えた人が89.1%にのぼりました。