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国境封鎖中の「北朝鮮」コロナ患者ゼロと主張するも、実態は?

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SmartFLASH

 4月2日、フランスのAFP通信は、北朝鮮の保健当局者が「わが国ではこれまでのところ、誰一人として新型コロナウイルスに感染していない」と明かしたと報じた。  同記事によれば、感染症対策のトップであるパク・ミョンス氏が、「わが国への入国者全員の検査と隔離をおこない、あらゆる物品を徹底的に消毒するほか、国境も封鎖するなど、先制的かつ科学的な措置を講じた」と説明しているという。  たしかに北朝鮮は、1月末から中国との国境を封鎖し、中国・ロシアを行き来する航空機や国際鉄道の運行も取りやめている。だが、感染者ゼロについては、疑問の声も多い。韓国のデイリーNKは、3月上旬の段階で朝鮮人民軍で180人の兵士が死亡したとしており、また時事通信は4月1日、1万6000人以上が隔離されていると報じている。実際には、感染がかなり広がっている可能性が高い。  北朝鮮政府の公式サイトとされる「ネナラ」を見ると、4月3日は、北朝鮮で「人民保健医療法」が採択されて40年に当たる記念日だという。すべての労働者は性別、年齢、職業に関わりなく無料の医療を受けられ、療養所への移動費も無料だという。  3月17日には、およそ20階建てのツインビルからなる「平壌総合病院」の着工式がおこなわれ、金正恩・朝鮮労働党委員長が、みずから鍬(くわ)入れしたと報じられている。工期はわずか200日で、党創建75周年記念日である10月10日までに完成するという。  そんな北朝鮮の新型コロナ対策の一部が、「ネナラ日本語版」に掲載されている。 《(コロナウイルスが)河川と海、鳥獣を通じて伝播される恐れがあるため、市では住民が異常な現象を発見すれば即時当該機関に通報するシステムを立て、不法な潮干狩りと漁獲をする現象が現れないよう教育と統制を強めている。  水質検査地点も10余ヵ所に増やし、上下水道暖房事業所で水質検査を日常的に行うようにしており、生活汚水を規定通りに浄化して流す対策を講じている》(2月26日) 《各地の幼稚園、託児所の教養係、保育係も父母が家庭内で部屋の消毒と換気を毎日行い、幼児が手をしばしば洗い体を鍛えるよう図っている。また、免疫力の低い幼児たちが外で遊ばないよう解説宣伝と教育を強化している》(2月27日)  3月20日のロイター通信は、北朝鮮から要請された体温計、人工呼吸器、サージカルマスク、検査キットなど最初の援助物資が、まもなく運び込まれそうだと報道している。ただし、同じ記事で、医師が薬草を求めて山を掘り起こしたとも書いており、深刻な物資不足がうかがえる。はたして、実態はどうなっているのだろうか。

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