「まったくサプライズがない」10組中8組が…紅白の初出場者情報が〝だだ漏れ〟になってしまう理由
10組中8組がすでに「内定報道」されていた
11月19日に大みそかの『第75回NHK紅白歌合戦』の出場歌手として、紅組20組、白組21組が発表された。そのうち初出場となるのは紅組が、高校1年生の15歳という以外は謎のシンガー・ソングライター、tuki.、K-POPグループの『ILLIT』、日本人ガールズグループ『ME:I』の3組だ。 【本番で顔出しは…!?】すごい…会見に参加した注目の紅白初出場の「15歳高校生アーティスト」 また、白組は、3人組バンド『Omoinotake』、ヒップホップユニット『Creepy Nuts』、俳優の菅田将暉(31)の弟でマルチクリエイターのこっちのけんと(28)、’21年の『日本レコード大賞』の大賞受賞歌手となるも、’22年、’23年は涙をのんだダンス&ボーカルグループ『Da-iCE』も初出場を決めた。 さらにK-POPグループの『TOMORROW X TOGETHER』や、元『King & Prince』の平野紫耀(27)、神宮寺勇太(27)、岸優太(29)のユニット『Number_i』、今年3月にとんねるずの木梨憲武(62)がプロデュースし、タレントの所ジョージ(69)が作詞・作曲を務めた楽曲『全てあげよう』で話題になった演歌歌手の新浜レオン(28)も選出され、初出場は紅組3組、白組7組の計10組となった。しかし、この日に発表となった初出場組には、〝サプライズ〟も話題性もまったくなかったのだ。 「10組のうち、tuki.と『Creepy Nuts』以外の8組は、発表当日までに初出場が内定したことを各スポーツ紙に報じられてしまっていました。報じられなかった2組のうち『Bling-Bang-Bang-Born』が大ヒットした『Creepy Nuts』は、《これまで出場していなかったことがサプライズ》とSNSなどでいわれているほど順当です。 tuki.だけはデビュー曲『晩餐歌』がソロアーティストとして史上最年少でストリーミング累計再生回数1億回を突破。ビルボードジャパンの上半期総合ソングチャートでも堂々の2位にランクインしているものの、各紙ともノーマークだったようです。それにしても、毎年、よくもここまで情報が〝だだ漏れ〟になってしまうものです。NHKの情報管理に問題があると指摘されても不思議ではありません」(スポーツ紙放送担当記者) だが、NHKの管理体制は厳重なのだという証言もある。元NHK政治部記者でジャーナリストの岩田明子氏(55)は18日、カンテレの情報番組『旬感LIVE とれたてっ!』に生出演した際に次のように明かしていた。 ◆〝情報だだ漏れ〟になってしまうカラクリ 「ホントね、すごいんですよ。情報管理が」と、紅白の話題を振られて語った岩田氏。 「私も夜中、よくウロウロしててね、局(NHK)にいた時。すると『紅白部屋』があって、『立入禁止』って書いてあるから。つい開けたい! みたいな(笑)」と、在局当時を振り返っていた。スタジオから驚きの声があがると「局員でも!(情報を)教えてくれないんですよ」と強調したのだ。 「たしかに、NHKの内部では情報管理は厳重で、紅白に関わっている部署の局員しか情報を知らないでしょう。しかし、出場歌手たちが所属している各レコード会社にはスポーツ紙と太いパイプがあり、そこから情報が漏れてしまうようです。ひと昔前には、各レコード会社からの情報で一部の大手芸能事務所の幹部たちは全出場歌手を把握していたとも言われていました。 かつては、各スポーツ紙が発表よりも早く出場者の内定情報を書いたがために、NHKが怒ってその出場者の内定を取り消した例もありました。しかし、近年はかなり甘くなっており、仮にスポーツ紙などが出場歌手をすっぱ抜いたとしても、NHKからは何のペナルティーもありません。スポーツ紙には普通にレコード会社経由でバレるのが現状なので、レコード会社やスポーツ紙に厳しいかん口令でも敷かない限り、この流れは変わることはないでしょう」(スポーツ紙の元芸能担当記者) かたよった見方をするならば、事前に初出場歌手の情報が多く報じられることで、より紅白の話題を盛り上げるための〝戦略〟なのかもしれないが……。これでは今後、「特別枠」で出場する目玉歌手の情報が漏れても不思議ではない。今年もSTARTO社タレントの出場ゼロなど、何かと盛り上がりが危惧されている紅白だけに、情報管理の「甘さ」も心配になってしまうのだ。
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