にじさんじ・ホロライブ・ぶいすぽっ!の5名が集合 “夢のユニット”への期待とそれぞれの関係性
現在のバーチャルタレント~VTuberシーンで先頭を走る3つのプロジェクトといえば、にじさんじ・ホロライブ・ぶいすぽっ!の3つ。これはシーンをよく知る者であればあるほど納得してくれるところだろう。そんな、3つのプロジェクトのタレントがグループを結成する……そんな話題が、9月21日の昼ごろに報じられた。 【動画】ぶいすぽっ!・橘ひなののことが気になりすぎる尾丸ポルカ NTTドコモの料金プラン「ahamo(アハモ)」が「GIGA MASH PROJECT」として立ち上げたこの企画は、にじさんじ・ホロライブ・ぶいすぽっ!に属するメンバーから計5名が選ばれ、限定ユニットとしてさまざまな企画を展開していくというのがキモとなっている。 このプロダクトを通して、「DECO*27が制作するオリジナル曲・MV公開」「オンラインライブ配信」「『ahamo』の魅力を伝えるオリジナルマンガ公開」と、かなり盛りだくさんなコンテンツがリリースされることが発表されていた。 そして初発表時には5人のメンバーのシルエットが発表され、3つのプロジェクトを知るファンから「たぶんこの5人は……」とメンバーを予想する投稿が相次いだ。その後毎日1人ずつメンバーが明かされ、天宮こころ/橘ひなの/アルス・アルマル/夏色まつり/尾丸ポルカの5人と公に発表された。 この5人のチョイスだが、いわずもがなahamoの綴りに合わせたチョイスで、a(天宮)・h(ひなの)・a(アルス)・m(まつり)・o(尾丸)と、5人の名前をもじったものである(執筆段階でハッキリと明言されてはいないが、ほぼそうではないかと思われる)。 この5人の並びをみたとき、にじさんじ・ホロライブ・ぶいすぽっ!のファンならばこんなことが頭によぎったはずだ。 「この5人の関係っていったいどんなもの?」 ということで今回は、これまでの彼女らの活動から互いの関係性に触れつつまとめてみようと思う。「GIGA MASH PROJECT」のみに留まらない内容であるが、最後まで読んでいただければ幸いだ。 ■そもそも5人の共通点はどこにある? 天宮こころ/橘ひなの/アルス・アルマル/夏色まつり/尾丸ポルカの5人というメンバーによる「GIGA MASH PROJECT」がスタートすることになったわけだが、そもそも5人の共通点はどこにあるのだろうか? それぞれのファンであれば、天宮・橘・アルス・夏色の4人に関してはすぐにパッと思いつくだろう。『Apex Legends』『VALORANT』といったFPSゲームだ。 この5人のなかで橘・アルス・夏色の3人は『Apex Legends』を熱心にプレーしてきた3人であり、シーンでも有名な大会『VTuber最協決定戦』に何度も出場し、敵として相まみえたことは数知れない。『VALORANT』では自身を“アイアンの妖精”と語る天宮がゆるくゲームを楽しみ、その横でニコニコとプレイする橘という構図を思い出すファンは多いだろう。 最近では、長らく『VALORANT』を遠ざけてきたアルスもプレイするようになっており、同僚であり同作の腕前に優れたローレン・イロアスを招いたコーチング配信もしている。同作についてまったく知識がなかったアルスが「なぁんだよこれぇぃー!」と叫びながらランクマッチを配信する内容は、最近の彼女の配信でもとくに人気を集めている。 くわえてもう一作あげるとするなら、この1年でグッと配信でもプレイされるようになった『League of Legends』であろう。ZETA DIVISION所属のストリーマー・k4senによる熱心な啓蒙や、ぶいすぽっ!から同作を得意ゲームとする千燈ゆうひがデビューしたこともあり、にわかに注目を集めている。 じつは4人とも同作品を通じて個々にコラボしたことがあり、5人パーティの一員として天宮と橘、夏色と橘、アルスと天宮といった組み合わせて楽しんだことがある。 ちなみに、『Overwatch 2』をプレイしたことがあるのは天宮・橘・アルスの3人。夏色まつりは(少なくとも配信上では)プレイしていないため、今回の出会いがきっかけとなり、彼女が同作を教わることもあるかもしれない。 ゲーム大会やサーバー企画に参加することが多い天宮・橘・アルス・夏色の4人は、先程あげた『VTuber最協決定戦』を筆頭に、vaultroomが主催する『VCR』サーバー企画などで顔を合わせているため、見慣れた面々だと感じるファンは多いはず。 とはいえ、実際のところ“同じサーバーでプレイしているひと”といった具合で、ゲーム内ですれ違ったときに会話することはあれど、4人が同じチーム・集団に属していたことはこれまでに無かった。 こうした経緯もあり、にじさんじの同僚で長く配信でともにしてきた天宮とアルスはともかくとして、「配信をともにする知り合いではある。だが、それ以上の濃い関係を築いたことはない」というのが、天宮&アルス・橘・夏色の関係であると推察できる。 そんな4人に対し、ここまで一切話題にあげていなかった尾丸からしてみると、アルスとともに『グランブルーファンタジー』をプレイする仲間として集まったにじホロぶる団として古戦場をプレイし、配信でも仲よさげに会話。その後、夜見れなの3D新衣装お披露目配信でいっしょに歌い踊ったことがある……といった程度。 尾丸本人・ファンからすると、とても不思議なメンツで組まれたように見えてもおかしくないほどだ。 ■得意な「動画コンテンツ」でプロジェクトをけん引する尾丸ポルカに期待 いちど「配信」というスタイルから視点を移し、「動画」というスタイルへと視点を移してみよう。こちらではこれまでとは逆に、尾丸ポルカが特大のインパクトを発している。 彼女の動画コンテンツといえば、なんといっても『ポルカの伝説』が有名だろう。尾丸がさまざまな企画に挑戦していく内容のオリジナル番組となっており、2021年4月22日からスタートして毎週木曜日夜7時に定期投稿される人気の動画シリーズである。 ホロライブのメンバーや外部のタレントを招いた企画はもとより、「本人直筆の黒歴史漫画を朗読する」「占い師を招いての占い企画」「足つぼマッサージを受けてみる回」「キャンプ場に行って思いっきり楽しむ回」など多彩な企画を展開しており、これまでに投稿した本数はなんと160本を超えている。 構成作家による脚本にテレビ番組のようなテロップなど、そのクオリティはまさにテレビ番組レベル。初回放送当時、新人スタッフ・井筒が会話相手として出てきたが、彼女も現在ではすっかり演者として成長し、準レギュラーのような立ち位置となっている。そのため、この番組をよく視聴しているファンのなかでは「ホロライブスタッフといえば井筒」というイメージを持つ方も少なくないだろう。 3年以上に渡っての継続的なスタジオ収録・動画投稿を続けてきたことによって、ホロライブのなかでは「番組企画といえばポルカ」というイメージが十分に広まっているし、それはファンにとっても同じところだろう。 「動画」といえば、もちろん歌動画を忘れてはいけない。夏色・尾丸はいわずもがなオリジナル楽曲を多数リリースしており、天宮・橘・アルスもそれぞれ歌ってみた・カバー動画を積極的に投稿している。また夏色・尾丸・天宮の3人はにじさんじ・ホロライブそれぞれの大型フェスに、3Dビジュアルでのステージ出演もしている。 特に夏色まつりに関しては事務所主導のイベントではなく、配信上での3Dライブ・スタジオ配信もかなり多く、2020年以降は毎年のように3Dライブを開催し、自身の歌と踊りをリスナーに届けてきた。 逆にこうした3Dビジュアル・モデルを使った配信やイベント出演から、一番縁遠いのが橘ひなのである。5人のなかでもデビューしたのが一番遅かったこともあり、3Dが実装されたのは2023年6月9日とかなり最近のこと。また普段からゲーム配信をメインとしているため、3Dを使った収録や配信をする機会があまりないのだ。 今年に入ると自身の3Dライブだけではなく、ホロライブに所属する友人・常闇トワの3Dライブに出演。その際には緊張も相まってか、曲終わりに「どうだった?」と振られた橘は「マジで疲れた!」とお疲れな姿を見せていたのだった。