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「いつ死んでくれるんだ」と凄む上司…SOSを発した部下を救った“退職代行の反撃の一手”

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PHP Online 衆知

近年、その存在が広く認知され始めた「退職代行サービス」。会社や仕事で苦しむ多くの人が続々と駆け込んでいるという。 「会社を辞めたいけど、どうしても辞められない」という相談が跡を絶たず、日本ではまだまだ「辞めると申し出ること」自体に高いハードルが存在することを証明している。 本稿では、退職代行サービスを請け負う弁護士法人川越みずほ法律会計の弁護士たちによって執筆された新著『退職代行を使う前に読む本』より、実際に対応した多くの事例のなかから印象深かった案件に触れた一節を紹介する。 ※本稿は清水隆久,増森俊太郎,吉田名穂子共著『退職代行を使う前に読む本』(インプレス刊)より一部抜粋・編集したものです。

「おまえはいつになったら死んでくれるんだ?」

私たちが退職手続きを代行した中でも、最も印象に残っているのがサービス業に従事していた30歳男性のAさんでした。 Aさんは職場の上司から「おまえはいつになったら死んでくれるんだ?」と再三いわれ続けていたといいます。 そんなAさんからのSOSメールを受け取ったのは朝方でした。そこには、衝撃的な内容が書かれていました。 「同僚が亡くなってしまった」 「亡くなった同僚と同じような働き方をしている自分も死ぬのでは、と怖くなった」 「その同僚は『頭が痛い』といっていたのだが、私も頭が痛くなり、体が腫れてきている」 Aさんはそのとき既にうつ病の診断を受けており、診断を根拠に退職の意思を伝えたところ、「損害賠償するぞ」といわれて、辞めることもできなかったとおっしゃっていました。 詳しくお話を聞いてみると、Aさんの最高残業時間は月約150時間、直前も約100時間でした。厚生労働省が定める、過労死ラインは100時間ですので、多いときは過労死ラインを1.5倍も超過していることになります。 私たちはすぐさま退職代行の手続きに着手しました。そんな環境でこれ以上働けば、Aさんの心だけでなく健康にも大きく被害が出ると判断しましたので、「今後は一切出社する必要はありませんよ」とお話しました。 そのときの「本当ですか…」と、Aさんの安心された声が今でも忘れられません。 結局Aさんは私たちにメールを送ってから、一度も出社することなく退職することができました。

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