フランス、プーチン氏へのICC逮捕状に協力するか明言せず
[パリ 28日 ロイター] - フランス政府は28日、国際刑事裁判所(ICC)がイスラエルのネタニヤフ首相に出した戦争犯罪容疑などの逮捕状に免責が適用されるとの見解を示したことに関連し、同じく逮捕状が出ているロシアのプーチン大統領についても立場は同じとした上で、逮捕に協力するかどうかは明言を避けた。 ICCは先週、イスラエルのネタニヤフ首相とガラント前国防相、およびイスラム組織ハマス幹部に対し、戦争犯罪と人道に対する罪の容疑で逮捕状を発行した。 フランスは27日、イスラエルがICCに加盟していないことを理由に、ネタニヤフ首相には免責が適用されるとの見解を示した。フランスを含む欧州連合(EU)全加盟国がICCの規程の締結国となっている。 ICCは非加盟のロシアのプーチン大統領に対しても、ウクライナからの子どもの連れ去りに関与した疑いがあるとして、戦争犯罪容疑で逮捕状を出している。 仏外務省のルモワンヌ報道官は28日、プーチン、ネタニヤフ両氏の逮捕状についてフランスの公式な立場は基本的に同じと説明。 プーチン氏がフランスに足を踏み入れても逮捕しないという意味かとの問いには、「プーチン氏に関しては、犯罪を犯した全ての者に責任を負わせる必要がある」とした上で、ICCの規程上、免責は「複雑」な問題で国家間で時に見解の相違があると述べるにとどめた。