「性欲が強いから」だけではない!?不倫男が2度、3度と不倫をくり返す理由
2020年は複数の著名人による不倫報道が世間を騒がせました。なかには、二度目の不倫でお騒がせ……というケースも。一度不倫した男はまたやる、とはよく言われていることですが、なぜ不倫男は反省しないのか。数多くの不倫相談と向かい合ってきた、恋人・夫婦仲相談所の所長である三松真由美さんに解説してもらいます。 【画像】「性欲が強いから」ではない!?不倫男が2度、3度と不倫をくり返す理由
不可解で理解できない不倫男の“浮気心”
筆者は夫婦間の揉めごとに向き合う仕事をしています。その中でも妻側が殺気立った表情で現状を吐露する揉めごとが「不倫」。 不倫に関しては幾度となく書籍やコラムのなかで持論を述べており、何度も不倫を重ねる男性の面々にインタビューして本音を聞き出したり、不倫経験がある妻たちのアンケートをしたりと、あらゆる角度から取り組んでいます。 しかし、先に結論から言うと本記事のテーマである「なぜ不倫男は2度、3度と不倫をくり返すのか」について、明確な答えはありません。それだけ、不倫男の“浮気心”というのは不可解かつ多様なものなのです。 なのでこれからお話する内容も、すべて筆者なりに考えたり、調べたうえでの仮説が中心になります。
「性欲が強い」から不倫をくりかえすのか?
先日報じられた、元議員の再不倫報道。一度目は、妻の妊娠中の不倫ということで、もし不倫にランクがあるとすれば最高ランクに悪質な不倫でした。しかし、妻は離婚することなく困難な状況を乗り越え、「雨降って地固まる」になった……と周囲も思っていた矢先に出たのが、今回の再不倫報道でした。 不倫によって失うものの大きさは誰よりもわかっていたはずなのに、なぜ再び……夫婦仲の専門家をしても、これは本当に不可解でした。不倫のことを考えるうえで「性欲」の存在を無視することはできませんが、このケースを始め、バレても不倫をくりかえす男たちの存在は「性欲が強い」だけで説明が付くものではないと、筆者は考えます。 たとえば脳科学者の中野信子さんは『不倫』(文春新書)という著書の中で“不倫遺伝子”の存在を語っています。人は遺伝子によって貞淑型か不倫型に分かれ、その割合はなんと1対1!これが事実だとすれば、既婚者にとって不倫はもはや50%の確率で起きるものと、割り切るしかないのか……。 あるいは斉藤章佳さんの『セックス依存症』(幻冬舎新書)では、不倫をくり返す人には、病理が潜んでいる可能性があると解説。また、そういった男性の中には女性を支配することに優越感、所有欲を抱く人もいるとしたうえで、それらはねじれた“承認欲求”であると指摘しています。“多数の女性と性行為している俺”という武勇伝はいかにも昭和の香りがしますが、口にこそ出さないものの、令和の時代においてもそう考えている男性は少なくないでしょう。