【解説】石破首相「所信表明演説」の裏側 少数与党の異例の国会は…
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29日、少数与党の異例の国会で石破首相が所信表明演説を行いました。日本テレビ政治部官邸キャップの平本典昭記者に3つの疑問について解説してもらいます。 ◇ ◇石破演説…「裏側」を徹底分析 ◇「密室」?「ガラス張り」? ◇どうなる?「103万円」
鈴江奈々キャスター 「石破首相の演説ですけれども、『裏側』を平本さんはどこに注目しましたか?」 政治部官邸キャップ 平本典昭記者 「石破首相の所信表明演説は、就任直後の10月4日に続けて今回が2回目となります。前回との比較で『裏側』が見えてくると思います。注目したのは演説で『消えた言葉』と『増えた言葉』です。まず消えたのは、石破首相が就任直後に掲げた『共感と納得』。増えた言葉は『真摯(しんし)』『丁寧』『謙虚』です」 鈴江キャスター 「この変化にはどんなメッセージ、思い、狙いがあるんでしょうか?」 平本記者 「まず『共感と納得』は主に『国民』に向けた言葉でした。今回出た『真摯』に向き合う相手は、『国会での野党』と言えます。前回、石破首相は選挙前だったこともあり、『国民の支持』を得ることが政権運営のカギを握るとしていたのが、今回は少数与党になったことで『野党の協力』を得ることを最優先にギアチェンジした演説だったと言えます」
鈴江キャスター 「野党との協議がこれから注目されていくわけですが、その協議が『密室』なのか、『ガラス張り』で行われるのか、このあたりはどうなんでしょうか?」 平本記者 「これに注目しているのが、野党第一党の立憲民主党の野田代表の戦略です。野田代表は石破首相との『話し合い』自体は行うけど、ただ『話す場』に注文をつけています。野田代表は今の自民党、公明党、さらに国民民主党との協議は『密室』で決めていると批判しています。そうでなく、少数与党の国会なのだから『ガラス張り』、つまり野党とは国会の委員会など、見える場でやるべきと主張しています。ただ、与党側には『ガラス張りというのは聞こえはいいが、話せる事も話せない。野党のパフォーマンスだ』と慎重な意見もあります。議論が深まるのか、与野党の姿勢、議論の場にも注目したいと思います」