女優 柊子が作家デビュー 朝ドラ「まれ」でヒロイン土屋太鳳の先輩パティシエ役
NHK連続テレビ小説「まれ」(15年)で、ヒロイン(土屋太鳳)の先輩パティシエ役で注目された女優・柊子(30)が、8月10日にデビュー小説「誕生日の雨傘」(文藝春秋)を刊行し、本格的な作家デビューを飾ることが30日、分かった。 10代から手掛けていた作詞の表現力に、「オール讀物」の現編集長で数々の直木賞作品を担当してきた川田未穂氏が注目。小説家活動を勧めた。「自分には無理」と消極的だった柊子だが、川田氏に励まされ、アドバイスを受けながらコラムや短編小説を執筆してきた。「このようなチャンスをいただき、本当に感謝しています」と、喜びをかみしめるように語った。 「誕生日の雨傘」は17年に同誌に発表した短編に加筆修正すると共に、新たに3編を書き下ろし、4編の短編小説で構成。3人の普通の女子中学生がつまずき、悩みながら少女から大人へと成長していく姿を、いじめ、スクールカースト、コロナなどの問題をテーマに、みずみずしい感性でつむいでいる。 柊子は「読んでいただくと、過去の悩みや心にしまっていた感情など、何かがよみがえってくると思います」とアピール。今後も執筆は続けていく意向で「自分の作品で映像化できたら」と、夢を明かしていた。 ◆柊子(しゅうこ)1991年9月29日生まれ、奈良県出身。2005年、「半ダースの日常」で初舞台。07年、「那須少年記」で映画デビュー。08年、「太陽と海の教室」でドラマデビュー。15年、NHK連続テレビ小説「まれ」で主人公の先輩パティシエ・矢野陶子役を好演、注目される。主な出演作に映画「結婚」、ドラマ「コールドケース2」など。趣味はピアノ、日舞、ダンス、乗馬。