性的画像問題「全力で守ってあげて」 バレーの大山加奈さん 連続インタビュー
女性アスリートの性的な撮影被害や画像拡散が、東京五輪を前に、人権問題として大きくとりあげられるようになった。「全力で守ってあげてほしい!!」。バレーボール女子の日本代表として2004年アテネ五輪に出場した大山加奈さん(36)は、熱い気持ちでツイッターに書き込んだ。日本オリンピック委員会(JOC)が対策に乗り出す方針がニュースで流れたからだ。「自分は仕方ないと思って流されてきてしまったけど、このタイミングで、みんなで考えてしっかり改善しないといけない」という切実な思いだった。2020年10月下旬、インタビューに答えた。(共同通信=品川絵里、柄谷雅紀) ▽盗撮、Vリーグのトイレでも -今回、取材を引き受けて下さった理由を、改めて教えてください。 若い選手を守ってあげてほしい、という気持ちがすごくあります。こういう問題って、今まで取り上げてこられなかった。私が少しでも力になれれば、と思いました。
―以前から、実態は知っていましたか。 当時、つらい思いをしていた訳ではないけど、今考えると、「ひどいな」というのがあって。流されてしまっていたところ、女子アスリートはしょうがないと来てしまったところがある。このタイミングでなんとかしないといけない、と思いました。皆で考えてしっかり改善していかないといけないと思います。 ―具体的には、どのような嫌なことがありましたか。 Vリーグのトイレが盗撮されていたのです。私の画像は出回らなかったけど、ユニホームを着て、名前も出ていて、誰と確実に分かるものが出回っていた。それがすごいショックでした。ネット上には、赤外線カメラで撮ったもの、下着が透けていたものはあったので、すごく嫌な思いをしました。 その後、Vリーグの会場でトイレに行くのは怖かったです。赤外線の写真に関しては「ある程度しょうがないのかな」とあきらめていました。気にしていたら、プレーできないので。プレー中の写真について重く受け止めてなかったというのが正直なところですね。