『オズの魔法使い』の前日譚… 映画『ウィキッド ふたりの魔女』を観る前に知っておきたい「物語の流れ」(海外)
ミュージカル映画『ウィキッド ふたりの魔女』は『オズの魔法使い』の前日譚だ。 『オズの魔法使い』に出てくる多くのキャラクターが『ウィキッド』にも登場する。 【全画像をみる】『オズの魔法使い』の前日譚… 映画『ウィキッド ふたりの魔女』を観る前に知っておきたい「物語の流れ」 2つの物語がどのように重なり合うのか、紹介しよう。 ※以下、ネタバレが含まれます。 映画『ウィキッド ふたりの魔女』は『オズの魔法使い』の前日譚だ。ただ、物語は1939年の映画『オズの魔法使』の途中から始まる。 これがファンを混乱させるかもしれない。 1939年の映画と、1978年の『ウィズ』といったこれまでの『オズの魔法使い』の映画化作品は、1900年に出版されたフランク・ボームの『オズの魔法使い』をベースにしている。 一方で、先週アメリカなどで公開された映画『ウィキッド ふたりの魔女』とブロードウェイ・ミュージカル『ウィキッド』は、1995年に出版されたグレゴリー・マグワイアの『オズの魔女記』をもとにしている。 マグワイアの小説は、ボームが手掛けた原作と1939年の映画『オズの魔法使』の筋書きを、原作では悪役だった"西の悪い魔女"を中心に再構成したものだ。そして、その主人公はマグワイアが命名した「エルファバ」だ。 ブロードウェイでの舞台化は大成功を収めた。2005年の初演以来、『ウィキッド』はブロードウェイで2番目に興行収入の多いショーとなり、10億枚以上のチケットが売れた。
「エルファバの死」から始まる物語
映画『ウィキッド ふたりの魔女』は、映画『オズの魔法使』の筋書きの途中から始まる舞台ミュージカルの第1幕を忠実に踏襲している。 映画『オズの魔法使』は、カンザスの農場で暮らす少女ドロシーと飼い犬のトト、自宅が竜巻によって魔法の国オズに飛ばされ、"東の悪い魔女"の上に落ちて、魔女が死んでしまうところから始まる。 良い魔女グリンダは、東の悪い魔女が履いていたルビーの靴をドロシーに与える。そして、東の魔女の妹である西の悪い魔女(エルファバ)はドロシーへの復讐を誓う。 映画の後半で、ドロシーは西の悪い魔女のほうきを盗んでオズの魔法使いに届けることになる。カンザスの家に送り届けてもらうためだ。そして、西の悪い魔女に追い詰められたドロシーは、魔女に水をかけてしまう。 すると、西の悪い魔女は溶けて死に、ドロシーはほうきを手に入れることに成功する。 『ウィキッド』が始まるのはここからだ。
Ayomikun Adekaiyero