「しらせ」オーストラリアを出航 第66次隊南極地域観測隊、昭和基地に向かう
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【フリマントル(オーストラリア西部)=鶴岡支社・近岡国史】第66次南極地域観測隊(原田尚美隊長)の本隊を乗せた南極観測船「しらせ」(斎藤一城艦長)は9日、オーストラリア・フリマントルから南極の昭和基地に向けて出航した。海洋や大気の観測を続けながら南下し、来年1月2日の基地接岸を目指す。 この日は青空が広がり、岸壁には日本の国旗を持って見送りに訪れる人の姿があった。しらせは午前10時(日本時間午前11時)ごろ、タグボートに引かれて離岸。甲板に隊員が集まり、手を振りながら大海原に乗り出した。 車両メンテナンスを担う越冬隊の大島馨さん(63)=国立極地研究所、栃木県那須塩原市出身=は「初めての南極でわくわくしている。観測に支障が出ないよう、車両整備に努めたい」と表情を引き締めた。 本隊は今月5日に空路でオーストラリアに入り、しらせと合流。出航までの間、物資の補給や観測の準備を整えてきた。今後は東経110度線を南下した後、西に航路を取って昭和基地に向かう。