松下洸平「笑顔になれる場所は大人も子どもも一緒」ドラマ「放課後カルテ」インタビュー
あえて優しさを強調するしゃべり方にはしていませんが、僕自身も牧野先生は優しいなと思っていました
――TVガイドの読者からは「牧野という役柄が松下さんにピッタリ」との意見が寄せられています。松下さんご自身は、役とご自身がリンクして評価されることはどう捉えられていますか? 「僕は原作を読ませていただいて、まだ僕の声が乗っていない状態の時から牧野という人は、『病気を抱える子どもたちを救いたいという気持ちで、真摯(しんし)に病気に向き合う人なんだろうな』という印象がありました。だから、視聴者の方が『牧野先生が優しい』と言ってくれるのはとてもうれしいし、あえて優しさを強調するしゃべり方にはしていませんが、僕自身も牧野先生は優しいなと思っていました。書かれている台本の中にいる牧野は、若干口が悪いし、きつく言ったりすることもありますが、遠回しに言ったりうそをついていないんです。実生活だと、あまり真正面から言ってくれる人っていないじゃないですか。だから、例えば第6話(11月16日放送)の篠谷先生(森川葵)に対しても『自分は至らないことをちゃんと自覚して、飯食って寝ろ!』のように言うことができるんだと思うんです。ああいうちょっときつい言い方でも、心の奥底は優しさであふれた人なんだと思います。だから、僕が言っても誰がやっても牧野という人は優しくなるだろうなと僕は思ってます」
――松下さんご自身は客観的に見て分かりやすい人だと思いますか? 「とても分かりやすい方だと思います。近くにいるスタッフさんたちがよく分かっていると思いますが、うれしい時はうれしいって言うし、楽しい時は楽しいって言うし、疲れた時は疲れたって言うので、割とその辺りは正直な方だと思います(笑)」 ――松下さんにとって今年はどんな一年でしたか? 「今年は本当にたくさんいろんな現場をやらせていただきました。映像だけじゃなくて、舞台も今はミュージカル(※1月に上演する「ケイン&アベル」)のお稽古も始まっていますし、音楽活動もありました。本の出版や、『放課後カルテ』をはじめ、本当にたくさんの出会いがあった、とても充実した一年だったと思います。今年の経験を経て、来年はまたさらにどう経験を生かしていくのかをゆっくり考えたいと思っています」 ――第9話(12月14日放送)や、最終回(12月21日放送)に向けての見どころをお聞かせください。 「牧野先生の心が少しずつ変わっていき、それを彼がちゃんと言葉にしだすのが第9話なので、ご覧になってくださる皆さんには牧野が変わっていく姿をぜひ見届けていただければと思います。最終話に向けて、子どもたちともいよいよお別れになるので、最後までたくさん笑ってたくさん泣きながら楽しんでいただければうれしいです」 ――ありがとうございました。毎回丁寧に話してくださる松下さんの言葉は、いつも記者の心に深く刺さりました。TVガイドWebはこれからも松下さんを追っかけます!