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組織は「言葉」から変わる

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ITmedia ビジネスオンライン

※この記事は「経営者JP」の企画協力を受けております。  新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、企業では従業員のエンゲージメント(=貢献意欲)が低下してしまい、危機的状況である、という趣旨のネットニュース記事が増え、関連するオンラインセミナーも多く開催されるようになった。しかし、実際のところはどうなのだろうか。本当にエンゲージメントはそこまで低下しているのだろうか。それによって危機的状況がもたらされているのだろうか。 浸透フェーズごとの施策の効果度合  多くの企業が危機的状況にあるというのは間違いないだろう。売上が急激に下がってしまい、事業の再編が急務という話も多い。しかし、エンゲージメントサーベイ(=エンゲージメント調査ツール)を導入している企業にヒアリングをかけてみると「実は、売上は下がっているのだが、一時的にエンゲージメントは上がっている」という組織が案外多いという事実もある。この状況下で、従業員の心の機微は揺れている。それを正しく捉えて、次なる打ち手を講じていく必要がある。本稿ではインナーブランディングという観点からメッセージの発信側はどのようなメッセージを発し、どう伝えていくべきなのかということを記したい。

そもそもBeforeコロナはどのような状況だったのか

 もともと日本で働く従業員の状態はどのようなものであったのかに、まず着目してほしい。次のようなデータがある。2017年に発表された米ギャラップのエンゲージメント調査によると、日本は「熱意あふれる社員」の割合が6%しかおらず、調査した139カ国中132位と最下位クラスであった。  また、2019年にリリースされたエン・ジャパンの「社内失業」についてのアンケート調査によれば、日本は社内失業者が予備軍を含めるとなんと23%にものぼるというデータもある。一方、パートタイム労働者を除く一般労働者の労働時間は、日本は20年近く2000時間以上と長時間労働はなかなか改善されていない……。  このような状況を日本経済団体連合会(経団連)も課題と認識しており、今年1月に公表された「2020年版経営労働政策特別委員会報告」では、従業員のエンゲージメント向上を特に強調し、働き手の多様性や主体性を尊重した自律的なキャリア形成の支援とデジタル革新を担う人材の能力開発の必要性等を記述している。

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