理由がわからない猫の鳴き しつこいときの注意点と向き合い方
愛猫のことを理解している飼い主さんでも、鳴いている理由がわからないときはあります。「ふだんどおりゴハンを食べているのに、催促する」「十分に遊んでいるのに、遊びに誘う」といった場合は、どう対応すればいいのでしょうか? 注意すべき点や向き合い方をねこのきもち獣医師相談室の山口みき先生に教えていただきました。 【写真】オッドアイが印象的な白猫
しつこく鳴く愛猫の様子で注意したいこと
――適量のゴハンを食べ、一定の時間遊んだあとなのに、猫が何かをうったえて鳴くことがあります。愛猫の鳴く理由が思い当たらないときは、どんなことに注意すればいいのでしょうか。 山口先生: 「しばらく鳴いたらおさまるのかどうか、『頻度が増える』『時間が長くなる』などの傾向がないかを確認したいです。また、嘔吐や下痢など、鳴く以外の気になる症状の有無も見てあげるといいでしょう」 ――適量のゴハンを食べたあとで「ゴハンちょうだい」というように鳴くこともあります。このような鳴き方をされたときは、どう対応すればいいのでしょうか。 山口先生: 「要求に応じると鳴く行動が強くなってしまうため、猫に対して反応をする行動(目線を合わせたり、返事をしたりする)はひかえて立ち去るようにしましょう。そのほかに、おもちゃや遊びで気を逸らす方法も有効です」
しつこく「遊びに誘う」猫との向き合い方
――十分に遊んでいるのに「まだ遊んで」というように鳴くこともあります。このような鳴き方をされたときは、どう向き合えばいいのでしょうか。 山口先生: 「このケースも応じると要求鳴きが強くなるので、基本的にはゴハンの要求と同様に対応します。少し間をおき、人から遊びに誘うようにして、人が主導権を握りましょう。ほかには、フードを入れるおもちゃなどを取り入れて、1匹で遊ばせることも効果的です」 ――どうしても鳴く理由がわからないときは、どのように様子を見守ればいいのでしょうか。 山口先生: 「猫はエネルギーの発散不足や、環境の変化による不安から鳴くこともあります。そういう場合は遊びの時間を増やしたり、安心できる環境を作ったりしてあげましょう。もし体調に変化があるようなら受診を考えます。鳴く時間や頻度がどんどん増えていく場合も、早めに受診を検討してください」 猫が鳴くのは何かのサイン。体調に変化が見られない場合も、愛猫の様子を注意深く見守ってあげましょう。 (監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・山口みき先生) 取材・文/小崎華 ※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。 ※記事と写真に関連性がない場合もあります。 ※記事の内容は2024年5月時点の情報です。
ねこのきもちWeb編集室