巨人の4番はギャレットで大丈夫なのか
高橋由伸新監督(40)が率いる巨人がオープン戦から好調だ。ここまで7戦6勝1敗。好調理由のひとつが、全試合でチームの4番に座っている新外国人の左バッター、ギャレット・ジョーンズ(34)の存在だ。1日の日ハム戦では、一回無死一、二塁から先制3ランを放つなど、7試合の成績は20打数8安打、1本塁打、5打点で打率4割。真っ向勝負された日ハムの大谷翔平(21)には、2打席連続三振を喫したが、三振もこの2つだけ。昨季の三振率は、24パーセントくらいあったが、一発屋にありがちな、三振かホームランかのタイプではない。 昨季、ヤクルトに優勝を持っていかれた巨人の最大のウイークポイントが打線で、固定できない4番問題にあった。表のように阿部慎之助(36)が53試合、坂本勇人(27)が48試合、亀井善行(33)が17試合、長野久義(31)が11試合、大田泰示(25)が10試合、アンダーソン(33)が2試合、村田修一(35)、中井大介(26)までが1試合ずつ任されるなど、実に8人が入れ替わった。 高橋監督も「去年は4番が稼動しなかった。ピッチャーは心配はしていないが、課題は打つ方をどうするか。1試合、4打点を目標に掲げているが、それを達成するために間違いなくキーポイントになるのが、4番」と、4番を誰にするかが、今季の優勝のカギを握ると断言する。昨季は、1試合平均得点が「3.41」だったが、「1、2点打線」と揶揄された。4番が稼動すれば打線が点から線へとつながり、4点打線も可能になってくるだろう。 では、4番は、ギャレットで決まりなのか。 4番問題についてキャンプ期間中に高橋監督から話を聞いたが、「4番はギャレット、阿部、長野の3人がベースになるだろう。ギャレットはメジャー通算で122発の実績があるが、左投手に弱いデータが出ている。長野は、長打があるし足も使える。キャンプでは躍動感を感じた。阿部は、今季キャッチャーでということもあって調整は任せているが、(4番としての)実績はある」と語っていた。 このオープン戦の流れからギャレットが4番に固定できることになれば、シーズンを通じた調子や、対左投手との相性を見ながら、阿部、長野をうまく入れ替えするところまでで収まりそうだ。一定の芯は作れる。