iPhone 13 Pro/Pro Maxの超広角レンズ、センサーシフト光学式手ぶれ補正実装?
iPhone 13シリーズに関する新たな噂が浮上した。その噂は、iPhone 12 Pro Maxのみに実装された機能に関係したものだ。また、MagSafeに関するリーク情報も明らかになった。この充電器は、さらに進化するようだ。 【写真】リークされた“折りたたみiPhone”のデザイン ■日本の部品メーカーが増産を要請 Apple製品ニュース専門メディア『9to5Mac』は3日、iPhone 13シリーズのカメラ機能に関する新たな噂を報じた。その噂とは、iPhone 12 Pro Maxにのみ実装されている広角レンズのセンサーシフト光学式手ぶれ補正機能が、iPhone 13 Pro/Pro Maxの超広角レンズにも実装されるというものだ。 センサーシフト光学式手ぶれ補正とは、手ぶれによるカメラのゆれをセンサーが検知して、検知したゆれを打ち消すようにカメラのセンサーが動くことによって、手ぶれの影響がない画像を撮影する機能である。 以上の噂の根拠になっているのは、サプライチェーンに関する報道で定評のある台湾メディアDigitimesが3日に公開した記事である。その記事によると、センサーシフト光学式手振れ補正に使われる部品であるボイスコイルモーターを供給する日本の部品メーカーのアルプスアルパイン社らが、部品製造に関して契約している台湾メーカーに2021年6月末から7月初旬までに40%増産するように要請したのだ。 iPhone 13の超広角レンズに関しては、既報のように、オートフォーカスが実装されるという噂がある。この噂が現実になった場合、iPhone 13シリーズの超広角レンズで撮影すると、遠景だけでなく近景でも鮮明な画像が得られることになる。 新旧の噂をまとめると、iPhone 13シリーズの超広角レンズはセンサーシフト光学式手ぶれ補正とオートフォーカスの両方が実装される可能性があるのだ。 ■AirPowerの設計思想が復活? テック系メディア『tom’s guide』は2日、MagSafeに関するリーク情報を報じた。iPhone 12シリーズと同時に発表された同充電器に関するリーク情報をもたらしたのは、有名リーカーのJon Prosserである。 Prosserによると、開発中の次期MagSafeは2モデルあり、そのうちの1モデルはiPhoneだけではなく、AirPodsあるいはAirPods Proも充電できるというのだ。 複数のApple製品を充電できる製品として思い出されるのはが、Appleが開発を断念したAirPowerだ。同充電器は、2017年9月に開発中であることが発表されて、iPhone、Apple Watch、そしてAirPodsが同時に充電できるApple純正品として大いに期待されていた。しかし、2019年3月、同充電器の開発が中止されたことが発表された。 以上の「MagSafe Pro」とでも呼べるハイエンドモデルは、AirPowerが実現しようとした設計思想を復活させようとしているのかも知れない。 なお、Prosserは近日中に開発中MagSafeの2モデルに関するレンダリング画像を公開すると発言している。 ■Lightningケーブルの後継製品の特許か Apple製品を接続するケーブルに関する特許も明らかになった。Apple製品専門ニュースメディア『MacRumors』が3日に報じたところによると、Appleは新たな規格のケーブルに関する特許を提出していた。 提出されたケーブルの特許で特徴的なのが、磁力でApple製品につながるところだ。特許文書に添付された画像を見ると、iPhoneのように見える製品の接続口に磁気ケーブルが接続されることがわかる。もっとも、特許文書では「iPhone」という単語は使われていないので、特許申請したケーブルはiPhoneだけではなく、Apple製品全般に接続可能なものと推測される。 現在iPhoneシリーズの接続製品として使われているLightningケーブルに関しては、USB-Cケーブルに変更されるのではないか、という見方がある。こうした見方に対して、Apple製品の仕様予想で有名なアナリストのMing-Chi Kuo氏は否定的である。同氏が予想するのは、Lightningケーブルが廃止された場合は、USB-Cケーブルに移行するのではなく、iPhone自体がポートレス化するということだ。 ところで、以上の特許にあるような磁力によって接続するケーブルは、MacBookシリーズの過去モデルにおけるMagSafe充電器の接続機構として採用されていた。Kuo氏は、今後リリースが予想される14インチと16インチのMacBook Proでは、MagSafe充電器が復活すると予想している。MagSafe充電器は、MacBook Proの最近のモデルで使われているUSB-C電源アダプタと比べると、ケーブルに何かが引っかかった場合、すぐに外れてケーブルが断線するようなことがないという利点がある。 以上のようにiPhone 13シリーズはスマホ自体のカメラ性能が向上するだけではなく、アクセサリも進化する可能性がある。今後は、iPhone 13のリークだけではなくMagSafeのそれにも注意する必要があるだろう。
吉本幸記