鬼才監督たちがアップデート!ノスタルジックな新作映画
物事の本質がより求められる時代に突入し、古き良き映画からそのエターナルなメッセージを踏襲しつつ現代にアップデートした作品が2021年以降、続々登場しそうな予感! 今から注目しておきたい作品をチェック。エル・ジャポン2月号より。
SF小説の映画化にドゥニ・ヴィルヌーヴが挑む
『スター・ウォーズ』『アバター』『風の谷のナウシカ』など、多くの作品に影響を与えたSF小説の映画化には、ティモシー・シャラメ主演『DUNE/デューン 砂の惑星』が加わる。アレハンドロ・ホドロフスキーが構想しつつも果たせず、デヴィッド・リンチも会心作に仕上げられなかった、恐怖の時代の指南書を『ブレードランナー2049』のドゥニ・ヴィルヌーヴがどこまで映像化できたのか、期待に胸が膨らむ。
また『ゲット・アウト』のジョーダン・ピールは、女性監督ニア・ダコスタ(写真・『キャプテン・マーベル』の続編に抜てき)による『キャンディマン』をプロデュース。ホラージャンルを駆使してアフリカ系アメリカ人問題を追求する。そして『クイーンズ・ギャンビット』(Netflix)で人気沸騰のアニャ・テイラー=ジョイ主演のジェーン・オースティン小説のリメイク『Emma.』でも、女性監督オータム・デ・ワイルドが古典に現代的メッセージを吹き込む。
ウェス・アンダーソンの待望の新作『The French Dispatch』は20世紀前半のフランス架空の街が舞台。映画はオリジナルだが、20世紀前半のフランスの香りを緻密に再現しながら、ハロルド・ロスが創刊した雑誌『ニューヨーカー』の、古き良きジャーナリズムが体現したウィットと信念を豪華キャストとともにコミカルに描いてゆく。
『ウエスト・サイド・ストーリー』
NYの下町、ポーランド移民のトニー(アンセル・エルゴート)は、対立するプエルトリコ移民のリーダーの妹マリア(レイチェル・ゼグラー)と恋に落ちるが……。 『ラ・ラ・ランド』などすべてのミュージカル映画の原点がよみがえる。2021年12月10日公開予定。