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奄美市に筆談ボード贈呈 あまみ難聴者中途失聴者協会 窓口での意思疎通の一助に

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南海日日新聞

 難聴者や中途失聴者の生活向上や社会参加、自立の促進に向けて活動するあまみ難聴者中途失聴者協会(大野歓会長)は10日、鹿児島県の奄美市役所を訪れ、聴覚に障がいのある人がコミュニケーションの一助とできる筆談ボード12冊を寄贈した。筆談ボードを活用した窓口での情報保障を求めるとともに、奄美広域での要約筆記者養成・派遣に向けた取り組み推進などを訴えた。  同協会によると、市の窓口には以前から「筆談で対応します」との掲示はあるものの、当事者からは声を上げにくく、困っていても筆談対応を訴える人はほとんどいないという。最近では新型コロナウイルス感染拡大防止策のマスク着用や窓口での透明ビニールシート設置が、相手の表情や口元の動きを読み取る聴覚障がい者にとってコミュニケーションの大きな妨げになっている。筆談ボードの寄贈は、同ボードを窓口に常備しておくことで、利用しやすい環境を整えてほしいとの考え。  寄贈した筆談ボードは、就労継続支援B型の指定福祉サービス事業所「まんまる」(同市笠利町)と連携し、コロナ禍以前から製作に取り組んできた独自のもの。A5判に切り取ったホワイトボードに、各種デザインの布製カバーを取り付けた。今後、奄美の各町村役場にも寄贈する予定。  奄美市では、今年度から聴覚障がい者の意思疎通を支援する要約筆記者・奉仕員の派遣事業を始めている。  大野会長は「私のような人生の途中で聴力を失ったり、難聴になった人々にとって、そばで文字に書いて伝える要約筆記者の存在が大きな助けになる。地域格差なく、奄美でも情報保障を受けられるようになってほしいと考えていた」と協会立ち上げのきっかけを語り、市の派遣事業開始に感謝。今後も「自分たちの置かれている状況を周知啓発しながら、地域の皆さまへの理解を促す活動をしていきたい」とし、活動への理解と協力を求めた。  筆談ボードを受け取った朝山毅市長は「この件については議会でも取り上げられ、そういうことも含めて派遣事業を取り入れた。一挙に、皆さんの満足いくことはできないかもしれないので、逐一担当課の職員とも話をしてほしい。できる限りのことはしていきたい」と応じた。

奄美の南海日日新聞

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