ソシエダ久保 マラドーナかメッシのような“神懸かり”1G1A FIFAベストイレブン候補にも選出
◇欧州リーグ1次リーグ第5戦 Rソシエダード2―0アヤックス(2024年11月28日) レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(23)はホームのアヤックス(オランダ)戦に先発し、1得点1アシストと全得点に絡む活躍で2―0の快勝に導いた。後半22分にクロスで先制点を演出、同40分に今季大会初ゴールを決め、後半42分までプレーした。チームは勝ち点7で前節25位から一気に16位へ浮上した。また28日に国際サッカー連盟(FIFA)のベストイレブン候補77人が発表され、久保もノミネートされた。 相手4人に囲まれても、関係なかった。後半40分、右サイドでこぼれ球を拾った久保がギアを上げる。細かいタッチのドリブルでペナルティーエリアに迫り、左足でシュート。ボールは芝の上を右に変化しながら、ゴールに消えた。「監督から前に行けと言われたので行ってみようかと思ってからはイメージ通り。入ってよかった」と胸を張った。 まさに独壇場だ。後半22分には右サイドを好連係で崩し、最後はゴール右からの高精度クロスで先制ゴールを演出。1得点1アシストと全得点に絡んだ。欧州リーグでの得点はビリャレアル時代以来4季ぶり2点目。「コンディションの土台が上がってきていて一番は走れるようになっている」。久保自身も手応えを口にした。 試合後、UEFA公式サイトは「メッシのようなゴールで最高のパフォーマンスを締めくくった」と絶賛した。地元紙ムンドデポルティボは「銀河系。久保は止まることなく圧倒し、4人のDFの間でマラドーナのようなゴールを決めた」と86年W杯での伝説の5人抜き弾になぞらえた。試合を支配する活躍だった。 この日はFIFAのベストイレブン候補77人が発表され、久保もノミネートされた。選出されれば日本人初の快挙となる。「僕は長い間、この大観衆の拍手を必要としていた。このようなことが頻繁に起こるように良いゲームをしたいと思う。上位チームと競争するための扉は開かれた」。加入3季目。久保が得点を決めた試合は18勝1分けと不敗神話も継続させた。日本のエースが欧州の地でひときわ輝いた。 ≪女子は山下、長谷川、熊谷≫国際サッカー連盟(FIFA)は28日、各年間最優秀賞の候補者を発表し、男子選手は欧州選手権を制したスペイン代表のロドリ(マンチェスターC)、メッシ(マイアミ)ら11人が名を連ねた。女子チーム監督部門にパリ五輪後になでしこジャパン監督を退任した池田太氏、女子最優秀GKには山下杏也加(マンチェスターC)がノミネートされた。男女各77人が候補のベストイレブンで女子はGK山下、長谷川唯(マンチェスターC)、熊谷紗希(ローマ)が入った。対象期間は23年8月21日から24年8月10日まで。FIFA公式サイトで12月10日までファンの投票も受け付ける。