踏切自殺を装い…同僚殺害か “日常的に暴力”社長ら4人を逮捕
男性を踏切に連れて行き、自殺に見せかけて電車と衝突させ殺害したとして、同僚の男ら4人が逮捕されました。“仕事が遅い”などを理由に、4人から日常的に暴行をうけていたみられる男性。何があったのでしょうか。 ◇ 去年12月、午前0時すぎの事件現場の踏切を映した防犯カメラは、1台の車がライトを点滅させている様子を捉えていました。そこへ、もう1台。車から、1人の人物が降りてきました。電車の運転士は「踏切に1人で入ってきて、向きを変えて仁王立ちした」と話しています。
男性は、東京・板橋区の踏切で電車とぶつかったということです。亡くなったのは、高野修さん(当時56)。 近隣住民 「電車がファーとすごい音が出て、ドンとすごい物音があって」 近隣住民 「夜だったので私は寝ていたが、電車の警笛で。長い警笛だったので、何かがあったんだな」 ──人身事故だと思った? 近隣住民 「だと思った」 ◇ 東京・板橋区で、去年12月に起きた人身事故。警視庁は 「自殺」の可能性もあるとみて調べていましたが、「殺人事件」として、動きがありました。
殺人・監禁の疑いで8日に逮捕されたのは、高野さんが働いていた塗装会社「エムエー建装」の社長・佐々木学容疑者(39)、その社員・島畑明仁容疑者(34)、野崎俊太容疑者(39)、岩出篤哉容疑者(30)。警視庁によると、元同僚の高野修さんを車に監禁して踏切に連れて行き、自殺と見せかけて電車と衝突させ、殺害した疑いがもたれています。 事件当日、高野さんの家に1時間半ほど滞在していたという4人。その後、島畑容疑者と野崎容疑者が高野さんを連れ出したといいます。まず向かったのは、荒川にかかる笹目橋。4人は、この川に高野さんを飛び込ませようとしていたとみられます。次に向かったのが、約3キロ離れた踏切でした。 事件現場の防犯カメラには、事件発生時と同じ時間帯、現場近くに停車している2台の車が映っています。なぜ踏切に向かったのか。 捜査関係者によると、野崎容疑者のスマートフォンには「(高野さんが)川が嫌みたいだから踏切に行くんだって」と、野崎容疑者が話す映像が残されていたといいます。また、島畑容疑者は逮捕前の任意の事情聴取で「駅まで連れて行ってほしいと言われたから連れて行った」と話していたということです。