“苦労人”樋口和貞が決勝で吉村直巳を破り、悲願の「KING OF DDT」初制覇&KO-D無差別級王座初戴冠【DDT】
「8・20大田区のリングで遠藤哲哉を挑戦者として、待ちたいと思います」
DDTプロレスが7月3日、東京・後楽園ホールで最強決定トーナメント「KING OF DDT 2022 FINAL!!」を開催。“苦労人”樋口和貞が準決勝で秋山準、決勝で吉村直巳を破り、同トーナメント初制覇を果たし、空位のKO-D無差別級王座を初戴冠。樋口は8月20日、東京・大田区総合体育館で行われる初防衛戦の相手に、脳震とうのため王座を返上した遠藤哲哉を希望した。 まさに“大器晩成”という言葉がピッタリの男だった。樋口はこれまでに5度、同王座に挑むも、いずれも奪取に失敗。「KING OF DDT」も、最強決定リーグ戦「D王 GRAND PRIX」も毎年上位まで食い込むも優勝することはできなかった。 遠藤の王座返上もあり、不退転の思いで臨んだ樋口は準決勝で因縁深い秋山と対戦。秋山のフロントネックロック、ヒザ蹴り、エクスプロイダーをしのいだ樋口はラリアットからブレーンクロー・スラムで3カウントを奪い、決勝進出を決めた。一方のブロックでは吉村が上野の顔面へのドロップキック連打で苦しむも、Osaka Prideで仕留めて決勝にコマを進めた。
決勝はヘビー級同士のパワー勝負となり、壮絶なチョップの打ち合いを展開。15分過ぎ、吉村は払い腰、パワーボムからOsaka Prideを狙う。これを阻止した樋口は背中にドロップキック、ラリアット、ブレーンクロー・スラムを叩き込むもカウントは2。吉村が再度払い腰にいこうとするが、回避した樋口がブレーンクロー・スラムを決めて3カウントを奪取。 試合後、互いの健闘を称え合った両者はガッチリ握手を交わした。そして、昨年3月28日(後楽園)での同王座戦後、敗れた樋口にベルトを腰に巻かせた秋山が現れ、樋口の腰にベルトを巻いて握手を交わし、一連の遺恨を水に流した。さらに、高木三四郎社長が「この旗をオマエに託す。DDTの強さの象徴として、DDTを引っ張ってくれ」とDDTのロゴ入りの旗を渡した。 樋口は「ベルト獲ったぞ! いつもこんな情けない俺を支えてくれるイラプションの岡谷(英樹)、赤井(沙希)さん、坂口(征夫)さん、ありがとう。ベルトを巻いていただいた秋山準さん、ありがとうございました。本当にここに来るのにいろいろありました。皆さんの声援、支えがあって、ここまでたどり着けたと思っています」と礼を述べ「こうやってベルトを獲って、(8・20)大田区のリングで遠藤哲哉を挑戦者として、王者として待ちたいと思います。復帰戦もやってない状態で、返答はよく考えてからでいいです」と次期挑戦者に遠藤を指名。