Excelの達人が「Ctrl」キーを手放せない理由――最速の時短ワザ3選
表計算ソフト「Excel」が、仕事に必要不可欠なソフトであることに異論はないだろう。表の作成はもちろん、計算やデータの整理、分析、グラフ化、印刷まで、Excelを使わない日はないくらい、ビジネスの現場で大活躍している。それだけに、Excelをいかに上手に使いこなせるかは、仕事のスピードを大きく左右する。 本稿では、20年以上にわたりExcelの実用ノウハウを解説してきた雑誌「日経PC21」による書籍『Excel最速時短術』(日経BP、グエル鈴木眞里子著)の中から、Excel仕事の速い人が必ず使っている時短ワザを紹介する。同書の表紙には「1日仕事が5分で終わる!」というキャッチコピーがあるが、これはウソではない。しかも「神業」のようなものではなく、やり方さえ覚えれば「誰にでも可能」なことだ。ぜひそのワザを身に付け、日々の仕事に生かしてほしい。
「Ctrl」キーの活用が時短への第一歩
パソコンの時短ワザというと、マウスを使わずにキーボードで操作する「ショートカットキー」のテクニックがよく紹介される。Excelも例外ではない。今回は達人御用達の必修ショートカットキーを3つ紹介しよう。
表の端まで瞬間移動
1つめは「セルの瞬間移動術」。例えば画面に収まらないような大きな表を編集しているとき、表の一番下に移動するには、「Ctrl」キーを押しながら「↓」キーを押す(図1)。「Ctrl」キーを押しながら上下左右の矢印キーを押すと、表の「終端セル」に一発で移動できるのだ。ここでいう終端セルとは、特定の方向に連続してデータが入力されている最後のセルのこと。表の途中に空白セルがあると、その手前にある入力済みのセルが終端セルとなる。表の中にある未入力のセルを探すとき、その行や列で「Ctrl」+矢印キーのワザを使えば、未入力のセルに瞬時に移動できるので便利。移動した後、そのままキー入力を開始できる点も無駄がない。
隣のセルを一発でコピー
2つめは「隣のセルの瞬間コピー術」。販売データや商品リストなどを入力しているとき、すぐ隣やすぐ上のセルと同じデータを入力するケースはよくある。左隣のセルと同じデータを入れるなら、「Ctrl」キーを押しながら「R」キーを押すだけでよい(図2)。すぐ上のセルと同じデータなら、「Ctrl」キーを押しながら「D」キーだ(図3)。「右(Right)」の「R」と「下(Down)」の「D」と覚えよう。セル範囲を選択してこれらのキーを押すと、そのセル範囲全体に一発コピーすることも可能だ。