小倉智昭さん、生前につづっていた「若いうちにやったほうがいい」老後の後悔…まっすぐな“本音”に想い寄せるファン続々
フジテレビの“朝の顔”として長く親しまれてきた、小倉智昭さんが亡くなった。12月10日、所属事務所が「12月9日15時8分、膀胱がんのため逝去いたしました。享年77でした」と発表した。 【写真】思わずネット騒然…みのもんたの“劇変”姿 「小倉さんは1970年、東京12チャンネル(現・テレビ東京)に入社してアナウンサーとしてのキャリアをスタートさせました。フリーに転身後は、1999年から約22年間『情報プレゼンター とくダネ!』(フジテレビ系)で総合司会を務め、キャスターとしての地位を確立させました。歯に衣着せぬ物言いが人気で、小倉さんのコメントはよく注目されていました。 キャスターとして多忙な日々を送るなか、2016年に病に襲われました。膀胱がんと診断され、2018年に膀胱全摘出手術を受けました。その後も『とくダネ!』の司会者として舞台に立ち続け、2021年に同番組を勇退。その後も、果敢にがんと闘ってきましたが、肺への転移や2023年に発覚した腎盂(じんう)がんにより、左腎臓を全摘出しました。12月に入り容体が急変したことで、最後は家族に見守られながら、息を引き取ったようです」(芸能記者) 小倉さんと親交のあった著名人たちは、相次いで追悼を口にしている。みのもんたは、TBSの取材に対して『仲間が旅立って行っちゃうような気がして寂しいです』と想いを寄せた。 『とくダネ!』で約5年間、キャスターコンビとして共演していた菊川怜さんは、自身のInstagramで《小倉さん、悲しいよ。こんな日がくるなんて。もっと一緒にいて欲しかった。もっと会ってお話したかった。いつも私の事を父親のように心配してくれました。そして話を聞いて相談にのってくれました。その優しい声が忘れられません。ありがとうございました》と、思い出の写真とともに小倉さんを偲んだ テレビのレギュラー番組を離れてからも、ラジオ番組や新聞のコラムで、闘病生活を明かしてきた小倉さん。死去後に再注目されているのが、3月に日本経済新聞で4回にわたり連載された「向き合う」というコラムだ。 「そのなかでも、3月30日の朝刊に掲載された第4回『小倉智昭さん「老後にやろう」はダメ 闘病の末の本音』が共感を呼んでいます。 《今の状態は理想の隠居じゃない》という言葉で始まったコラムは、病気になったことで、趣味である映画や音楽の鑑賞が難しくなっている現状を、ありのままにつづっています。 そして、《体が動くうちに海外旅行をすればよかった。ワインのおいしいお店に行っても自由に飲めない。若いうちにやれることがあったらやったほうがいい。老後にやろうと思っていても、老後になるとできないことがあまりにも多すぎる》と、自身の後悔をにじませた後に《こんな体験を笑って話せる人はあまりいない。少しは勇気を与えられればと思う》と“いま”を生きる者たちへのメッセージを残したのです。 小倉さんらしいまっすぐな内容は、掲載当初も話題を呼びましたが、あらためて人々の胸を打っています」(前出・芸能記者) Xでは、コラムに共感するコメントが並んでいる。 《このコラムが沁みるなぁ… 老後のことも考えなきゃってなりがちだけど、年をとる前にやったほうがいいことたくさんあるね。小倉さん、長い闘病生活お疲れ様でした》 《佐久間信行さんもラジオで「考えさせられた」って触れられていたけど、以前バズってた小倉智昭さんのこのコラム、小倉さんの晩年やお人柄が伺え知れるし、老後について考えさせられる名文だと思う》 小倉さんの言葉は、これからも多くの人の心に残り続けるだろう。