獲得して良かった!! J1リーグ、今季最高だった新戦力(8)まるで別人!? 才能開花でリーグ制覇もたらしたモンスター
2024シーズンの明治安田J1リーグがヴィッセル神戸の優勝で幕を閉じた。今季も白熱した戦いが繰り広げられたが、その中で注目ポイントの1つとなったのが新加入選手の活躍だ。今回は、新天地1年目から圧巻の活躍を披露した選手をピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照
FW:宮代大聖(みやしろ・たいせい) 生年月日:2000年5月26日 所属クラブ:ヴィッセル神戸 2024リーグ戦成績:32試合11得点1アシスト 2024シーズンの明治安田J1リーグを制したのは、近年目を見張るほどの躍進ぶりを見せているヴィッセル神戸だった。昨季に続くリーグ連覇を成し遂げ、その盤石の強さは黄金時代の到来を予感させる。 宮代大聖は、優勝を確定させた12月8日の第38節・湘南ベルマーレ戦(〇 3-0)でチームを勢いづかせる先制点をマーク。今季からクリムゾンレッドのユニフォームを纏ってプレーしている同選手は、24歳にして覚醒の時を迎えている。 元々CF(センターフォワード)やWG(ウイング)を主戦場としていた宮代は、ユースから所属した川崎フロンターレで公式戦通算66試合に出場して14得点8アシストと一定の結果を残してきた。だが、流れるような川崎Fのパスワークの中で時折浮いてしまうこともあり、どこかフィット感に欠ける部分があったのも事実だ。 今季開幕前にはユース時代から約14年間所属していた川崎Fを離れ、神戸に完全移籍。宮代にとって、決して簡単な決断ではなかったはずだ。 だが、吉田孝行監督の元で[4-3-3]のIH(インサイドハーフ)として起用されると、宮代の才能は本格的に開花。1列後方から最前線に飛び出していくプレーで次々と得点に関与し、最終的にはリーグ戦32試合で11得点1アシストをマークした。 また、大迫勇也や武藤嘉紀といったFW陣との相性も抜群。リーグ3位タイの61得点を挙げた神戸の攻撃陣をけん引し続け、加入初年度にして絶大な存在感を見せつけた。 CFやWGを務めてきた経験を新境地「セカンドストライカー」に繋げた男は、いまだ成長の天井が見えていない。リーグ連覇を手繰り寄せた湘南戦のゴールは、さらなる進化を告げる号砲となり得る。来季、3連覇を目指す神戸の主役となるのは大迫でも武藤でもなく、宮代かもしれない。
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