新型「CX-80」優雅さと力強さを兼ね備えた旗艦SUVでボートを牽引してみた
マツダが新たに送り出すフラッグシップSUV「CX-80」は、運転の喜びと乗員全員の快適性を両立させた一台だ。そんなCX-80でボートを乗せたトレーラーを牽引する体験をしてみた。ロングドライブを楽しむ、マツダのフラッグシップSUV登場 【写真を見る】後退時いつもとは逆にバンドルを切るトレーラーの牽引 マツダの新型フラッグシップSUV「CX-80」は、単なる移動手段を超え、運転する楽しさと全ての乗員が快適に過ごせる車内空間を両立させた一台だ。CX-80の開発は、ドライバーと同乗者が共に満足できる車を作り上げることを目指して進められてきた。その結果、力強く一体感のある走り、美しいデザイン、そして高い機能性を兼ね備えたSUVが誕生した。 まず、CX-80が提供する走行性能は、「SKYACTIVマルチソリューションスケーラブルアーキテクチャー」とダブルウィッシュボーン・マルチリンクサスペンションにより、高速・高Gシーンでも快適な乗り心地と安定性を実現。後輪駆動ベースのAWDで優れた旋回性と安定性、力強くダイレクトな操作感を実現している。 パワートレインは以下の3種類を設定 •e-SKYACTIV PHEV : 2.5Lガソリンエンジンとモーターを組み合わせ、大容量バッテリー(17.8kWh)で力強い走りと優れた燃費性能を提供。188PS(138kw)/400Nm(エンジン)+175PS(129kw)/270Nm(モーター) 価格:639万円~ •e-SKYACTIV D 3.3 : 3.3L直列6気筒ディーゼルエンジンに48Vマイルドハイブリッドを組み合わせ、トルクの豊かさと燃費のバランスが良い。254PS(187kw)/550Nm(エンジン)+16.3PS(12kw)/153Nm(モーター) 価格:582万円~ •SKYACTIV-D 3.3 : 直列6気筒ディーゼルエンジンで俊敏な走りと燃費を両立。231PS(170kw)/500Nm 価格:394万円~ ドライバーが車との一体感を味わえるだけでなく、同乗者もフラットで安定した乗り心地を体感できる。このためロングドライブでも疲労やストレスを感じることなく、快適な旅を楽しむことができるだろう。 堂々のスタイリングと上質な室内空間 CX-80のデザインは、マツダのフラッグシップSUVらしい、力強さと優雅さをあわせ持つ点が特徴だ。3列シートレイアウトのリッチな空間を強調しながら、骨格のしっかりしたデザインにシンプルで洗練された美しさを追求。あらゆるシーンでその存在感が際立ち、単に見た目の美しさだけでなく、車の性能を感じさせるデザインが乗る人に豊かさを感じさせる。 さらに、CX-80は高い機能性も誇っている。広々とした居住空間は、長時間のドライブでも乗員がリラックスできるよう設計されており、2列目のシートレイアウトは、座席間にコンソールがあるセパレートのキャプテンシートを筆頭に、キャプテンシートだがコンソールが無くウォークスルーが可能な仕様、3人掛けとなるベンチシートの3種を設定。3列目シートは、身長170cm相当の乗員でも余裕をもって快適に座れるよう設計されている。 積載スペースも趣味やアウトドアで活用できる実用性があり、3列目シート使用時でもゴルフバッグやベビーカーが搭載できる空間を確保している。 いつもとは逆に動くトレーラーの車庫入れに苦戦 今回の試乗では、マツダの掲げる「もっと遠くへ行ってみたい。新しいことに挑戦してみたい。という前向きな気持ちと、一歩踏み出す勇気を後押しできる存在でありたい」という思いから、ボートを牽引して車庫入れを体験することができた。 CX-80の豊かなトルクでトレーラーを牽引すると発進などは余裕だが、ハンドル操作は思った以上に難しいものでした。 トレーラー牽引時のハンドル操作の特性として、バックするときはハンドルを切った方向とは逆にトレーラーが動くということを意識する必要があります。例えば、右にハンドルを切るとトレーラーは左へ向かい、逆に、左に切ると右に進む。この通常のクルマの運転とは逆方向に進む感覚を覚えるまでには少し時間がかかりました。また、後退するときはトレーラー&車体を「くの字に折る」、前進するときは「伸ばす」という感覚も大切です。 また、CX-80は、純正トレーラーヒッチを装着することで、Mi-Driveのドライブモード選択から、 「トーイングモード」を選択できるようになり、パワートレインの出力特性やAWD制御を最適化することで、トーイング走行時も余裕のある走りで快適な長距離走行を実現しているそうです。 ハンドルの操作は予想以上に繊細で、小さく動かしたつもりでもトレーラーが大きく反応することが多く、思った以上にコントロールが難しい。無理に大きな動きをするとトレーラーの向きがさらに乱れ修正が難しくなるため、操作はできるだけ小さく慎重に行うべきだと実感しました。 そして一番助かったのが、助手の存在です。バックミラーやカメラでは確認できないトレーラーの位置や周囲の障害物に対して、車外からアドバイスをもらうことで、安心してハンドル操作を行うことができました。トレーラーのある豊かな暮らし、憧れますね。
MotorFan編集部