楽天・塩見が好投 早くも松井効果か?
ローテーション入りを狙う楽天の左腕、塩見貴洋が25日、サンマリン宮崎で行われたオープン戦の西武戦に先発、4回を投げ、3安打、無四球、無失点のピッチング。これで塩見は紅白戦を含め、3試合、10イニングを無失点とした。 塩見自身が「ブルペンからストレートが走らずに、どうしようかなと思った」と、振り返るようにストレートは、130キロ台。一回には、二死二塁のピンチを作ったが、横浜から西武に移籍してきた“ひちょり”森本をフォークで三振。二回、三回と毎回、走者を背負ったが、悪ければ、悪いなりに「低めを丁寧につき」(塩見)、スライダーやフォークをうまく織り込んだ“上手さ”で、西武打線に得点を許さなかった。 「三、四回は、下半身を使うことを意識して修正した。そこが、よかったと思う」という自己採点。1月に元楽天の岩隈久志(マリナーズ)と合同自主トレを行うなかで、下半身でリードする投球スタイルへの改造を試みたが、その成果が、こういう形になって出ている。 塩見の背中を押している影がある。星野監督が「(ローテーションの)頭から数えた方が早い」と位置つけている注目のルーキー、松井裕樹の存在だ。ゴールデンルーキーは、2日前、巨人を相手に初先発、坂本勇人、村田修一を三振を取るなど、圧巻の実戦デビューを飾っている。 「松井は、パーフェクトピッチングですから。刺激は受けた。負けたくない」 松井のことを尋ねられると、ハッキリと、そう答えた。チーム内競争こそが、V2へ向けての重要なファクターとなると考えている星野監督にすれば、この塩見の、松井を意識したコメントには、ニンマリだろう。早くも期待していた松井が入ったことによる相乗効果がチーム内に生まれているのだ。 星野監督も、「ストライクが取れるからピッチングになっている。もうちょっと、緩急差をつけられると面白い。則本と両輪で働いてもらわないと困るからな」と言う。