鋭いツッコミと観察眼・隠れるマルチな才覚「Neo-Porte」の凪夢夛の1か月
様々なバーチャルタレント事務所が次々に発足し、着実にその裾野を広げ続けているバーチャルタレント(VTuber)シーン。牽引する二大事務所に注目が集まるなかにあって、数年来に渡って活躍を続けるタレントも非常に多い。この連載コラム「バーチャルタレント名鑑」では、様々なカルチャーシーンで奮闘を続けるバーチャルタレント(VTuber)一人一人にスポットライトを当て、これまでの軌跡とこれからの望見について書いていきます。今回紹介するのはデビュー直後からマルチなタレントを早くから感じさせるNeo-Porteの凪夢夛さんです。渋谷ハルさん、Crazy Raccoon、まふまふさん、そらるさんプロデュースによる新たなVTuber事務所「Neo-Porte」。 【画像】今回紹介するのはデビュー直後からマルチなタレント性を早くから感じさせるNeo-Porteの凪夢夛さんです。 シーンに大きな話題を巻き起こした同事務所から、2022年3月18日に1期生6人のデビューが発表され、以降それぞれが意欲的に活動しています。彼らがデビューしてから約1か月ほど。一度おさらいをしていくためにも、6人にスポットを当てて書いていきたいと思います。 前回の或世イヌさん、緋月ゆいさんに引き続き、「Neo-Porte」1期生として3月23日にデビューしたのが凪夢夛(ナユタ)さん。初配信の冒頭で、いきなりせき込んでしまった凪夢夛さん。視聴者から「大丈夫??」といったコメントが殺到しますが、どうやら原因は「家で鍋を作った時に残っていた出汁を使って雑炊を食べてムセた」とのこと。その後はまるで初配信ではないかのようなフランクなムードでトークしていきました。 そこで明かされた経歴も驚くべきものばかり。「現職ファッションデザイナー」「元プロダンサー」「『Apex Legends』プレデターランクプレイヤー」など、その凄さを知った先輩の渋谷ハルさんも「なんで配信者やってんだ?」とボヤいてしまうほどです。 関西出身ということもあってか、聞き取りやすい軽め声色に、痛いところを的確に刺すツッコミ、軽快なテンポで会話を進めるノリの良さが終始感じられ、複数人での会話にもスっと馴染むことが多い凪夢夛さん。同期の或世イヌさんと水無瀬さんとともにコラボすると、終わりどころなくボケとツッコミが続いていってしまい、その仲の良さも含めてファンに愛されています。 女性の先輩VTuberであるにじさんじ・瀬戸美夜子さんや「ぶいすぽっ!」の如月れんさんとのコラボ配信、デビュー時から「ダンサー」「ファッション好き」「配信者」とさまざまな要素が似ていると噂されていためろちんさんとにじさんじ・叶さんとのコラボ配信など、デビュー直後にもかかわらず「Neo-Porte」外の方々とも配信を共にし、その軽快なトーク力を見せてくれました。 「VTuber最協決定戦 Ver.APEX LEGENDS Season4」に出場するために緋月ゆいさん・夜絆ニウ(ヨズナ ニウ)さんと共に3人での配信をしているなかでも、女性陣2人へのツッコみ役、あるいは女性陣2人からの「いじめられ役」(凪夢夛さん談)として場を盛り上げていきました。 数週以上に渡ってリーダー役・IGLとしてチームを引っぱり続けましたが、大会結果は低調に終わってしまいます。直前まで女性陣が悲しむ姿をなだめていた彼ですが、大会の生配信を締めるためにボイスチャンネルから抜け、お手洗いから戻ってくると、リスナーの目を憚らずに号泣。 「沢山の応援を頂いて頑張ったんですけど、ご期待に沿えられず申し訳なかった。2人を勝たせることができなかった。勝ちたかった」 茶目っ気ある普段のイメージとは全く違う、隠していた強い気持ちと熱さがこぼれた姿でした。 彼の持ち味と言えばやはり「ダンス」を挙げたいところですが、3Dボディのない現状も影響し、そのゲームスキルや高いトーク力を武器都市、少し限定的にはなってしまいます。とはいえその経歴からはマルチな才能も窺わせる凪夢夛さん、その動きには今後も注目が集まります。 「バーチャルタレント名鑑」過去記事はコチラ
インサイド 草野虹