イチローが米メディアに大谷翔平について語る。「ただ信じられない」
「イチローが米国でのキャリアをスタートさせたとき、彼は試合で40人から50人ものメディア攻勢にあった。そして、イチローの時と同様に、今、日本では大谷に何が起きているのかということに興味が集まっている。4月1日の大谷の最初の登板では、日本からのメディアだけでアスレチックスに240人のメディアからの取材申請があった」と、17年ぶりに大フィーバーが日米を股にかけて起きている現象に言及。イチローの「日米両サイドから集まるメディアからの強い注目は、良い面と悪い面がある」という声を伝えた。 そしてイチローは、そのプレッシャーの中で最高のスタートを切った大谷の存在感をこう表現したという。 「スター選手は、正しいときに輝きを見せる。彼が、今していることはスター選手とそうでない選手との違いでもある。注目が集まる中ですべてをやっているのだから。ただ信じられない」 またイチローと大谷は、プライベートでテキストメッセージや電話で連絡を取り合う仲であることを明らかにした上で、イチローの大谷評価をこう続けて記した。 「大谷のどっしりとした心構えが身体的、精神的、感情的な面で、切り抜ける上での助けになる。僕は、他の人々と同様に大谷がマウンド上、そして打席で素晴らしい結果を残していることにも衝撃を受けている」 投手経験のあるイチローは「大谷の二刀流が控えめであっても素晴らしいこと」とも語った。 ただイチロー自身は大リーグでの初登板後に「二度とやらない」と言い聞かせたという。 「大リーグで投げる、大リーグで打つということは、それぞれが共に良いパフォーマンスでなければ難しいこと。彼は両方を高いレベルでこなしている。両方でこれまで残している結果はただ信じられない」 記事は、最後にイチロー自身が、マリナーズへの移籍会見の中で最低でも50歳までプレーしたいと話したことや、子供の年齢ほど離れたチームメートとプレーすることになること、またマリナーズにすべてを捧げたいと話したことなどにも触れ、その中で、大谷に対しては「投手として対戦したい」とユーモアを交えてコメントしていたことも再録した。 「もし今シーズン後も(現役を)続ければ、投手イチローと打者大谷の対戦を見られる可能性も増えてくるだろう」と米メディアらしい表現もみられた。そして「もし対戦する場合は、ど真ん中に直球を3球続けて投球する」というイチローの冗談をわざわざ取り上げて、「三球三振?」という問いかけに、「いいえ。(大谷が)最低でも500フィート(約152メートル)飛ばすでしょう」と笑うイチローの声で記事は締めくくられているが、現実問題としては、投手大谷対打者イチローの対決に注目と期待が集まっている。