【子育て移住】「英語教育特区」岡山県総社市の魅力とは。豊かな自然と、充実した公教育の英語環境で注目の自治体を徹底解剖【後編】
オーストラリアの姉妹校との交流やホームステイ事業、英検講座など、授業以外にもさまざまなアプローチ
――国語や算数など、他の主要教科もしっかり学んだ上での英語教育なんですね。英語教育に関連して、ほかに特徴的なことがあれば教えてください。 竹花:授業ではありませんが、オーストラリアの姉妹校と手紙や絵、写真、習字などを定期的に送るという、文字や作品を通して交流をしています。学園の生徒さんたちは英語でメッセージを書いて送っているのですが、オーストラリアの生徒さんたちも日本語を添えて送って来てくれるんです。こうした交流を続けることで、生徒たちは皆、オーストラリアの生徒さんたちに親近感が湧くようで、とても楽しんでいます。 また、総社市が行っている海外ホームステイ事業の参加選考で、「昭和五つ星学園枠」を設けています。選考は作文と面接で行われているのですが、今年は12名参加中、3名が「昭和五つ星学園枠」として参加しています。ホームステイにかかる費用は、半分を市が負担しています。 英検対応の講座を設けているのも「昭和五つ星学園」ならではのものです。それと、幼稚園では英語のイベントを行っています。ハロウィーンやクリスマスに、ALTの先生方と英語で触れ合っています。
英語に高い興味をもつ子どもが多数。話す力・伝える力も身につく印象
――さまざまなアプローチで、英語を学べるのですね。「英語教育特区」となってから10年が経ちますが、これまでの経験を通しての実感や成果があれば教えてください。 竹花:これは「昭和地区」の小学校の先生にお聞きしたことなのですが、幼稚園で英語を学んできた子どもと、学んでこなかった子どもとでは、英語に対する興味が異なって、英語に触れてきた子どものほうがより英語に興味があるそうです。また、英語特区の中学校から一般の高校へ進学した生徒の感想として、「英語の授業が楽に感じた」という声も耳にしています。 ほかにも、英語特区以外の小学校から旧昭和中学校へお子さんを入れた保護者の方からの感想なのですが、生徒たちが「しっかりと話す印象がある」というご感想もありました。これは、私の個人的な意見ですが、英語の授業でスピーチやプレゼンテーションをする機会に恵まれているため、話す力や人に伝える力が身についているのではないでしょうか。