【子育て移住】「英語教育特区」岡山県総社市の魅力とは。豊かな自然と、充実した公教育の英語環境で注目の自治体を徹底解剖【後編】
充実の授業が公教育でかなう!岡山県総社市は子育てファミリーにとって最高の環境
子育て中のファミリーがいざ移住を考えたとき、特に気になるのは「暮らしやすさ」「教育環境」ではないでしょうか。自然が豊かな場所で子育てできる!都会にも程よく近く、生活は便利で暮らしやすい。そして「英語教育」が充実しているとなれば…。 今回は「英語特区」としてたくさんの魅力を持つ総社市を徹底リサーチ。英語教育について、そして移住情報についてもお伺いしてきました。 【画像8枚】オーストラリアの姉妹校との交流やホームステイの様子
小学校・中学校の9年間で、一般校より250時間多く英語の授業を展開
――2014年からスタートした「英語特区」も今年で10年目を迎えられました。現在、総社市内で、英語教育特区としての教育を行っている幼稚園・学校を教えてください。 総社市教育委員会学校教育課・竹花さん(以下竹花):「英語特区」の対象幼稚園・義務教育校があるのは、「昭和地区」「池田地区」「新本地区」「山田地区」の4地区で、対象園・対象校は上のマップにある通りです。 どのエリアにおいても幼稚園と小学校と義務教育学校が連携して、一貫性のある特別な英語教育を提供しています。英語特区の対象義務教育校では、小学校と中学校の9年間で、一般の義務教育校より250時間多く英語を学ぶようなカリキュラムが組まれています。 ――「池田地区」は「体育・英語特区」、「新本地区」は「音楽・英語特区」となっていますが、これはどのような特区になるのでしょうか? 竹花:2つの地区では英語教育に加えて、それぞれ体育教育と音楽教育にも力を入れています。「池田地区」では、運動を通して体を動かす心地よさを十分感じ、健康に生活する力を育む体育教育のカリキュラムが、「新本地区」では、幼少期から生の楽器演奏に触れるなどして、音楽に親しみ、豊かな感性を育む音楽教育カリキュラムが組まれています。
「昭和五つ星学園」では青山学院大学と提携。スピーチやプレゼンテーションを採り入れた授業も
――なるほど。今回は「英語教育特区」の教育内容について詳しくお聞きしたいので、では「昭和地区」の「五つ星学園」に絞ってお聞きしたいと思います。この学校はどのような学校なのでしょうか? 竹花:「五つ星学園」は、2014年から幼小中一貫教育を進めてきた5校園(総社市立昭和幼稚園・維新幼稚園・昭和小学校・維新小学校・昭和中学校)の愛称です。幼稚園から中学校までが連携して、一貫性のある特別な英語教育を提供することで、豊かなコミュニケーション能力と国際的な視野を育む人材を育成することを目指して教育を進めてきました。 ――どの対象園・学校にもALTが常駐して、英語教育を行っているのですよね。授業では特別な教科書を使っているのでしょうか? また、授業料などはどうなっていますか? 竹花:まず、授業料は義務教育ですので一般校と同じく無料です。そして、英語の授業で使っているのは、一般の学校と同じ教科書を使っていますので、学んでいる内容もとくに変わっていません。 ただ、最初に申し上げましたように9年間で250時間多くの時間を英語教育に費やしていますので、その分、ALTを交えてのスピーチやプレゼンテーションの時間を多く取っています。 また、「五つ星学園」に関しましては、当初から総社市と青山学院大学と包括提携を結んで、同大の講師が指導と支援を行っています。 ――英語の授業を250時間多く取るということは、ほかの教科の授業時間を削っているのでしょうか? 竹花:いいえ。ほかの教科は教育指導要領にある通り、一般校と同じ授業数を行っています。一般校より多い250時間という英語の授業に関しては、総合的な学習の時間を使って授業を行っています。