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改めて知りたい、フェミニズムの定義。

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VOGUE JAPAN

フェミニズムという言葉を耳にして人が想起するものは、世代によっても大きく異なるだろう。でも、そもそもこの言葉は、「男女同権」を表す言葉だった。性差別のない21世紀をみんなで実現するために、フェミニズム研究者の清水晶子先生を講師に迎えて、改めてその歴史や意義を正しく学ぼう。 フェミニズムとは、男女平等を主張して、女性がパートナーに家事・育児の分担を求めること? 理不尽な社会の仕組みに対して、女性が勇気を出して思いの丈をきちんと主張すること? もちろんそういった言動が、個人や社会の変化につながることもあります。ただ、それだけではフェミニズムではありません。 女性たちが日常生活の中で、「あれ?」と疑問に思うこと、何気ない言葉や行為に抵抗を覚えること、実はそれがフェミニズムのきっかけになります。「私が我慢すれば」と抑えこんでいた怒りや不満を、いつかどこかにぶつけたくなるかもしれません。でも、誰に、どうやってぶつけたらいいのか? それを教えてくれるのが、実はフェミニズムなのです。 基本として、「女性が性別を理由に不当な扱いを受ける、また不利益をこうむることに対して声をあげること。そして女性が不当な扱いを受けず、不利益をこうむることがない社会をめざすこと」と定義しています。この定義に沿った考え方を明確にするためには、つぎの3つの点を認識することが重要になります。

基本その1:改革の対象は社会/文化/制度であると認識すること。

第一に、フェミニズムが目標としているのは、個人ではなく、社会/文化/制度を変えることです。たとえば、お父さんが娘に「家事を手伝え」と命令しながら、一方で男兄弟には「家事なんかいいからしっかり勉強しろ」と言うとします。自分は家事も勉強もしっかりこなそう、と娘が思ったとしたら、それは勤勉な態度かもしれませんがフェミニズムではありません。お父さんはお兄ちゃん/弟ばかり甘やかしてずるい、と娘が怒ったとしたらそれはもっともですが、それだけでもまだフェミニズムではありません。他方で、同じ子どもなのに娘には家事、息子には勉強を求める風潮はおかしいのではないか、と個人の枠組みを超えて思い始めたらそれはフェミニズムだし、その気持ちをSNSで発信してそういう社会を変えようとしたら、それもフェミニズムです。 また暗い夜道を女性が一人で歩いて、仮に事件にあったとします。そのとき女性の側にも非があると言われて、今後、より安全な道を選ぼうと心がけるのは、自衛ではあってもフェミニズムではありません。フェミニズムは、そのような非難に対して暗い夜道を女性が安全に歩けないのはおかしいと反論し、いつでも女性が安全に歩ける社会を目指そうとするのです。

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