レイヴェイが語る、古のジャズと今日的なリリシズムの融合
大切なのは“余白”
レイヴェイは、恋に悩む女性の胸の内を綴ったモダンポップなリリシズムと、エラ・フィッツジェラルドやチェット・ベイカーといったジャズの巨匠たちを想起させるサウンドを融合することで、熱狂的かつ忠誠心の高いファンベースを築き上げた。そんな彼女は、テイラー・スウィフトとキャロル・キングからインスピレーションを得たと語る。「二人とも、自身のストーリーを語ることが抜群に上手なシンガーソングライターだと思います」。また、かねてからTikTokの熱狂的なファンでもある彼女は、TikTok愛を隠そうとしない。 「確かに、自分の音楽をPRする方法としては、お世辞にもロマンティックな方法とは言えません。でも、私が生まれ育ったアイスランドって、何もないところに浮いている大きな岩なんです。その後、バークリー音楽大学に進学しましたが、音楽訓練の場としては素晴らしいけど、音楽業界で活躍するための切符が手に入るわけではありません。TikTokなどのSNSは、世界のオーディエンスに自分の音楽を売り込むチャンスを与えてくれました。こうして認めてもらえたことに、ただただ感謝しています」。 確かにレイヴェイの人生は、昨年を機に大きく変わったかもしれない。それでも彼女は、クリエイティビティとアーティストとしての勢いを保ち続けるために、自分に“余白”を与えられるような生活を心がけている。「生きるためには、曲を書かなければいけません」と彼女は言う。「それだけでなく、オーディエンスの心に刺さるような曲を書く訓練もしています。ある日突然インスピレーションが降りてきて名曲が書ける、というのは誤った考え方だと思います。アーティストやソングライターは、訓練することで自らインスピレーションを得られるようになるのではないでしょうか。そしてそれは、ソングライターとして育むことができる、最大のスキルなんです」。 --- レイヴェイ 『Bewitched: The Goddess Edition』 日本盤CD:発売中 SUMMER SONIC 2024 2024年8⽉17⽇(⼟)18⽇(⽇) 東京会場:ZOZOマリンスタジアム & 幕張メッセ ⼤阪会場:万博記念公園 ※レイヴェイは東京1日目、大阪2日目に出演
Leah Lu