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アルミ圧延5社の4~6月期、UACJ・三菱マテリアルが経常黒字転換。神戸製鋼は赤字幅縮小

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鉄鋼新聞

 アルミ圧延事業を手掛ける大手5社の20年4~6月期業績が出そろった。新型コロナウイルスの感染拡大により、自動車や産業機器、建設などさまざまな分野で需要が減速した。またアルミ地金価格も前年同期を下回る水準だったため、販売価格が下落して全社が減収だった。また利益面ではUACJや三菱マテリアル(その他セグメントアルミ事業)が黒字転換を果たしたほか、神戸製鋼所(鉄鋼アルミ事業アルミ板ユニット)も赤字幅が縮小。一方で日本軽金属ホールディングスは減益、営業利益を公表している昭和電工(アルミニウムセグメント)は赤字に転落するなど結果が分かれた。  国内のアルミ圧延品市場は、新型コロナウイルスの感染拡大によって国内カーメーカーの生産ライン休止、建設工事の停滞、産業機器の需要減が広がった。テレワーク向けでIT材料の出荷が増加したほか、米中貿易摩擦の緩和による半導体製造装置部材などの販売増はみられたが、板や押出製品の販売は全般に停滞した。箔製品も1~3月期に盛り上がりを見せていたコンデンサー向けが再び減速。飲料缶は外出自粛によって自動販売機向けが不調だったものの、家飲み需要が増加。原料となるUBC価格が低下したことで採算が改善した企業もあった。  販売価格に影響を及ぼすアルミ地金価格は、前年同期を下回る水準で推移した。このため神戸製鋼は経常損益で10億円の下押し要因となったが、UACJにとっては在庫評価の関係上7億円の増益要因となっている。  各社の個別要因では、UACJは、国内拠点の操業度を落としたものの米国やタイ拠点での缶材販売が伸びた。日軽金HDは板製品が好調だったものの、押出製品や化成品、二次合金、トラック架装品、箔・粉末製品などが停滞。それでもトップの利益水準を維持した。神戸製鋼は収益改善(緊急収益改善含む)策で20億円、連結・持分法子会社の改善で10億円ほど利益を押し上げた。コロナのマイナス影響は10億円だった。三菱マテリアルは自動車用圧延材料が振るわなかったが、前期に固定資産の減損を実施したことで減価償却費が減少したため営業増益。一方でアルミ缶事業は、UBC価格の下落による原材料コストの低下や堅調な販売を背景に増益だった。昭和電工は自動車用部材やコンデンサー箔の販売が振るわなかった。  なお21年3月期業績予想については新型コロナウイルスの終息時期が不透明なことからUACJと日軽金HDが公表を見送った。神戸製鋼は通期経常損益が30億円の赤字へ赤字幅が縮小。三菱マテリアルは16億円の利益に黒字転換を果たすと予想した。一方で昭和電工(20年12月期)は当初17億円としていた営業利益が15億円になると下方修正した。