八村塁のNBAドラフト1巡目9位指名の裏側
ウィザーズにはジャバリ・パーカーとボビー・ポーティスという、八村とはポジションの被るパワーフォワードがいる。パーカーの来季はチームオプション。ウィザーズが行使すれば年俸は2000万ドル(約21億4000万円)。そして、ポーティスは制限付きフリーエージェントとなり、他チームのオファーに対してウィザーズがマッチすれば、ウィザーズ残留が決まる。一人でも残れば、スモールフォワードでは、昨年のドラフトで指名され、終盤になってスターターに定着したトロイ・ブラウンが起用される見込みなので、八村は控えに回る。 パーカーとポーティスはいずれもそれなりに計算できるだけにチームがどう判断するかだが、ワシントン・ポスト紙でウィザーズの番記者を務めるカンデス・バックナーさんに聞くと、「まだウィザーズは方向性を示していないが、おそらく二人ともチームを離れることになる」とのこと。 であれば、八村の開幕スタメンも見えてくる。 ドラフトも終わろうとしている頃だった。八村は相変わらず、いろんなところに呼ばれてインタビューや写真撮影を行っていたが、ふとすれ違ったフューHCと話す機会があった。 そのとき彼はこう言っている。 「(ウィザーズは)塁にとって、決して悪くない」 (文責・丹羽政善/米国在住スポーツライター)