来年芸歴20周年を迎える笑福亭喬介 ゲストに教わったネタ披露落語会に「自分らしく変えたい」
落語家の笑福亭喬介が13日、大阪市内で笑福亭喬介祝・二十周年「スタディ喬介ファイナル」の取材会に出席した。 来年2月9日からスタートし、2か月ごとに第2日曜日にDAIHATSU心斎橋角座で午後2時から公演。毎公演ごとにゲストを代え、ゲストに教わったネタを披露する喬介は「昨年までは古典の大きなネタを教わったんですけど、もっと普段から使えるネタがいいかなと思っています。僕に合う感じのネタを教えてもらいたい」と意欲をのぞかせた。また、自分のオリジナルの要素も入れたいと明かし「自分らしく変えて。喬介はこのネタやなって思わせるような落語にしていきたい」と宣言した。 今公演は2年前にスタートし、来年芸歴20周年の今回でファイナルとする意向も示した。きっかけは「自分に大きなネタがないことで自信もなかったんですけど、弟子ができたことが大きい。大きいネタプラス弟子を持ってしっかりせなあかんというところから始まりました」と笑顔。米朝一門の桂米團治に「たちぎれ線香」を教わったこともあり「すごく皆さん熱心に稽古してくださる。米團治師匠も毎週いつ空いているか聞いてくださって。一門でも弟子でもない赤の他人にいろいろと教えてくださって本当にありがたかった」と感謝した。落語の先輩に直接稽古をつけてもらったネタは定着しており「忘れるというのは失礼。もったいない」と、大切にしている。 20年間を振り返り「年季明けに天満天神繁昌亭ができ、NHKの『ちりとてちん』(2007年)で空前の落語ブーム。運も良かったと思います。毎日前座で落語をさせていただいた」とにっこり。その上で、今後については「賞をとったからといってそれが最高点ではない。お客さんはさらにその上を聞きたいと思っているはず」と慢心はない。落語は点数の積み重ねで頂点はないと断言。「まだまだ上があると気づかされる。こうするべきというのは、落語に関してはやめた方がいい」とさらなる高みを目指す。
報知新聞社