大谷やキャメロン・ディアスを撮影する写真家、俵山忠 雑誌編集からビルボードを飾るまでの道
アスリートを撮影することも多いですが、彼らは自身のパフォーマンスの“フィールド”を大事にしていて、そこが現場でご一緒して楽しいと感じる部分です。撮影現場は僕にとっての公式試合のような、フィールド。そこで彼らとセッションするのは、最高に楽しいです。
水嶋:ロサンゼルスで活躍するハードルは高いと思いますか?
俵山:ロサンゼルスに限らず、いつでもどこでも、ハードルが高いと感じるタイプです。日本を離れて、異国の地で活躍するには、英語力やクリエイティブ力が備わってやっと現地のクリエイターと肩を並べることができる。そのプレッシャーは常に感じてきました。だから頑張ろうという気持ちにもなれます。外国人としてハンデはあると思いますが、それも自分のキャラクターだと捉えています。
水嶋:ロサンゼルスでは、どのようなライフスタイルを送っていますか?
俵山:コロナが明けてからロサンゼルス中心部から離れ、パームスプリングスという場所に家族で移住し、ゆったりとした時の流れを楽しんでいます。撮影でロサンゼルス中心部へはもちろん、州外、日本、さまざまな場所を訪れています。パンデミックの中、ロサンゼルスの中心地に住む必要性に変化がありました。移住に関しても、「やってみたい」をすぐに実行しましたね。ここはほどよい規模の街なので、僕が16歳で留学したときに見た人と人のつながりや助け合い、そんな古き良きロサンゼルスのコミュニティのあるべき姿を、ここパームスプリングスで感じることが出来ています。
TEXT:ERI BEVERLY