大谷やキャメロン・ディアスを撮影する写真家、俵山忠 雑誌編集からビルボードを飾るまでの道
レッドカーペットやハリウッド、映画や音楽、ファッションの煌びやかな世界と大自然が共存する大都市ロサンゼルス。世界のエンターテイメントの発信地であるこの地へ、日本からさまざまなクリエイターが移住している。ロサンゼルスに移住して3年、スタイリスト歴23年の水嶋和恵が、ロサンゼルスで活躍する日本人クリエイターに成功の秘訣をインタビュー。多様な生き方を知り、人生やビジネスのヒントを探る。第4回は大谷翔平選手やキャメロン・ディアス(Cameron Diaz)の撮影も手掛けるフォトグラファー、俵山忠に恩師と語る人物や半生を聞いた。 【画像】大谷やキャメロン・ディアスを撮影する写真家、俵山忠 雑誌編集からビルボードを飾るまでの道
水嶋和恵(以下、水嶋):フォトグラファーとして、移住先にロサンゼルスを選んだ理由を教えてください。
俵山忠(以下、俵山):ロサンゼルスの空が好きだからですね。この空の下で撮る写真は、全ての被写体の発色が鮮やかで他の場所で撮る写真とは空気感が違うんです。そこに魅了されています。ニューヨークも好きですが、住むのはロサンゼルスが良いですね。
幼少期はアドベンチャー系の映画を観るのが好きでした。特に映画「グーニーズ(The Goonies)」の世界観に強く引かれ、撮影場所や舞台も知らなかったのですが、海岸がある街での学生たちの姿を観て、子ども心にアメリカのライフスタイルに憧れました。当時西海岸には親戚や先輩が住んでいたこともあり、16~18歳の2年間ロサンゼルスに留学し、高校を卒業しました。その後帰国して就職した先が、タレントの所ジョージさんの事務所、ティ・ヴィクラブでした。スケーターをはじめとするサブカルチャーに憧れがあり、世田谷の事務所にスケボーで通っていましたね。所さんは当時、日本で西海岸のカルチャーに一番近い存在だったと思います。そんな彼のライフスタイルを間近で見ながら、彼の元で雑誌「ライトニング(Lightning)」の編集者として社会経験をし、後には西海岸へ移住して仕事をしたいと思うようになっていきました。