ダルビッシュ、27日からのパイレーツ3連戦に復帰照準!
レンジャーズのダルビッシュ有が、現地時間の17日、かつて中島裕之(オリックス)が所属したアスレチックス傘下2Aミッドランドの本拠地で4度目のリハビリ登板を行った。試合開始は、デーゲームよりさらに2時間も早い午前11時。しかも、その時間の試合に登板することが決まったのは2日前のことだった。いや、17日にレンジャーズ傘下の2Aフリスコの一員としてミッドランド戦に先発することは、前々から決まっていた。ところが、レンジャーズの広報に「17日、午前11時の試合に先発予定」と書いていいかと確認しても「まだだ」。広報も顔をしかめた。 果たしてその頃、裏ではミッドランドが前後の試合を17日の夜に変更し、ダブルヘッダーが出来ないか画策していたのである。午前11時の試合は「キッズデー」で、市内の小学生らが訪れることになっており、チケットはすでに完売。学校行事の一環でもあって、試合時間の変更は難しい。仮に出来たとしても、それではミッドランド側にうまみがない。前後どちらかの試合を動かせれば、ダルビッシュ目当ての客を呼び込める。そこでは雨の予定だった18日の試合を17日の午後7時にというプランもあったよう。 しかし結局、マイナーリーグ機構の承認を得るのに手間取ったうえ、最終的には待ったがかかった。いくら融通が利くマイナーリーグとはいえ、スター選手のリハビリ登板で儲けようという露骨な目的での日時変更は認めなかったのだ。 結局、15日の朝に登板予定が確定すると、ダルビッシュは苦笑している。 「(ナイターになると)ちょっと、期待していたのに」 午前11時に先発する場合、何時に起きて、何時に朝ご飯を食べて、何時に球場に入るのか? という話になると、「それ、さっき考えていたんですけど、逆算したら、嫌になりました」とさらに苦笑いした。午前中の先発は「高校以来」とダルビッシュ。「まぁ、朝8時半開始の試合もありましたから」。 ただ、結果的には午前中に投げて正解か。17日当日は午前11時の気温が前日の同時刻に比べて約10度も下がって18度。さらには冷たい風も吹いたそう。しかし、ナイターになるとさらに気温が5度下がり、小雨も降ったというから、条件を示されてどちらかを選べと言われたら、ダルビッシュは午前11時を選んでいたのではないか。その日の結果はといえば、そうした悪条件にも関わらず、5回を投げて、3安打、1失点(自責点0)、6三振、1四球。試合後、ダルビッシュは、「ある程度は実戦的な投球ができているので、いつでも(メジャーに)行ける状態」と手応えを口にしたという。