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「夫の全部が好きでした」森友問題で自死した赤木さんの妻が今、強く思うこと

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週刊女性PRIME

 財務省が学校法人『森友学園』(大阪市)に、国有地を8億円も値引きして売却。売却の際に作成された決裁文書の改ざんを命じられた財務省近畿財務局の職員・赤木俊夫さんは2018年、苦悩の末に自ら命を絶った(享年54)。俊夫さんの妻・雅子さん(49)は、夫の残した手記をもとに、国と佐川宣寿・元財務省理財局長に対して裁判を起こしている。「私は真実が知りたい」と語る雅子さんは今、何を思うのか。森友学園問題を、このまま終わりにしていいのか。切なる胸中を明かしてもらった。 【写真】涙ながらに夫・赤木俊夫さんへの思いを語る妻の雅子さんと、俊夫さんが残した手記

趣味は“夫”。円満夫婦を襲った悲劇

「夫はかけがえのない存在で、大好きな人。22年間一緒でしたけれど、ケンカもしたことがなかったし、本当に仲がよかったと思います。夫の全部が好きでした」  雅子さんは出会って2回目で俊夫さんから結婚を申し込まれ、めでたく夫婦に。「家にいてもずっと隣にひっついていました」と穏やかに語る雅子さんの趣味はズバリ「赤木俊夫」。夫と一緒にいることが、楽しくて楽しくてしかたがなかったという。 「夫はとにかく仕事に一生懸命でした。亡くなった後に知ったのですが、ご近所の方に“自分の雇用主は日本国民だ”って話していたそうなんです」  言われてみれば確かにそうだが、これを日ごろから考えている公務員がどれだけいるだろうか。そう思った私が「俊夫さん、すごいですね。カッコいい」と言うと、雅子さんはなんとも言えない、複雑な表情をした。 「当たり前のことを発しただけで“すごい”と言われるのは、きっと当たり前ではない人が多いからかと。公務員や国会議員の方がみんなそう思っていたら、今回のような事態にはつながらなかったはずですので」  私は自分の言葉遣いを反省するとともに「そのとおりだな」と思った。どうして、俊夫さんのような人が自殺に追い込まれる世の中になってしまったのだろうか。  雅子さんは、夫が改ざんを命じられた日の出来事を鮮明に覚えている。発端は、'17年2月26日、一緒に休日を過ごしていたときのことだ。 「私の母と私と夫の3人で公園に梅を見に行ったときに、夫が当時すごく尊敬し、信頼していた上司の方から電話があって“いま僕の仕事がいっぱいいっぱいで手に負えないから、手伝ってくれないか”と頼まれたんです。そのまま休日出勤をしたんですが、いちばん最初に改ざんしたのがその日だったみたいです」  俊夫さんは、涙を流して改ざんに抵抗した。しかし、近畿財務局トップである局長が「全責任を追う」と言ってゴーサインを出したと、雅子さんの著書『私は真実が知りたい』でも語られている。結局、俊夫さんは若い部下の2人を巻き込まず、ひとりで引き受けることに決めたという。 「いつも笑顔で明るい人だったんですけれど、その日から確実に様子が変わって、徐々に調子が悪くなっていきました。でも当時、平日はほとんど終電か朝帰りで寝不足がずっと続いていたので、初めのうちは“夫の笑顔が少なくなったけど、睡眠不足のせいかな”くらいにしか思っていなかったんです」

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