【ラグビー・関東大学対抗戦】早稲田、危なげなし。慶應から8トライを奪って快勝し、全勝で12.1早明戦へ。
秩父宮に14,677人の観客を集めた伝統の早慶戦。ここまで5戦全勝の早稲田大学に同2勝3敗の慶應義塾大学が挑んだ一戦は、57-3で早稲田が完勝を収めた。 立ち上がりは慶應が気迫のこもったタックルで差し込む場面もあったものの、早稲田はあわてなかった。 すっかりおなじみとなったSO服部亮太のロングキックで効率よく陣地を取り、序盤から相手陣でゲームを進めると、11分に中盤でのキックレシーブから右サイドを前進。左オープンへ振り戻してHO佐藤健次がラインブレイクし、サポートしたNO8鈴木風詩が先制のトライを挙げる。 14分にはふたたびキックレシーブ起点のアタックでWTB田中健想が大きくゲインし、一気に相手陣レッドゾーンへ。そのままスピーディーにボールを動かし続けて、SO服部亮太が左中間に押さえた。 慶應も17分過ぎにようやく相手陣22㍍線内で攻撃機会を作り、21分にWTB小野澤謙真がゴール正面のPGを決めて3点を返す。しかし早稲田は直後のターンでCTB野中健吾がPGを通し17-3とすると、27分にはSO服部の50:22キックからラインアウトモールを一気に押しきってHO佐藤がグラウンディング。 さらに32分にFB矢崎由高、36分にはFL田中勇成が立て続けにゴールラインを越え、38-3で前半を折り返した。 サイドが入れ替わり早稲田が風下に回った後半も、ゲームの流れは変わらなかった。スコアが開いたことでやや雑なプレーが増え、停滞するシーンもあったものの、ほとんどの時間帯を早稲田が相手陣でのアタックに費やす。 後半最初の得点が生まれたのは12分。ゴール前ラインアウトからのパワープレーは慶應の鋭いタックルに阻まれたものの、右大外のスペースをSO服部のロングパスで仕留めてWTB田中がインゴールへ走り抜ける。 24分には中盤の連続攻撃からSO服部が左オープンのスペースへピンポイントのキックパス。キャッチしたWTB池本晴人がタックラーを振り切って左スミに飛び込んだ。 余裕を持って試合をコントロールする早稲田は、36分にも連続攻撃を仕上げてCTB福島秀法がフィニッシュ。厳しいディフェンスで慶應の反撃を最後まで許さず、57-3でフルタイムとなった。 慶應をノートライに抑えての勝利を振り返り、大田尾竜彦監督は「トライラインを割らせないという強い気持ちが出ているのがいいところ。安定して試合を運べる一番の理由になっていると思う」とディフェンス面を評価。 HO佐藤健次キャプテンは優勝をかけて臨む8日後の早明戦に向け、「100回目の早明戦で、全勝で迎える早明戦。気持ちが入る試合ですし、自分たちが今年やってきたことを、ポテンシャルの高い相手にどれだけ出せるかがポイントになる」と意気込みを語った。 <次戦日程> ・12月1日(日)早稲田大vs明治大@国立 ・12月1日(日)慶應義塾大vs日本体育大@熊谷