大阪府・吉村知事が定例会見1月12日(全文2)オミクロン株に合わせて隔離期間の短縮を
政府に求めていきたいことがあれば
読売新聞:お考えはよく分かったんですけど、それを踏まえて、例えば政府に対して求めていきたいことがあればお願いします。 吉村:まずは、これはもう、ちょっと科学的な分析上も明らかだと思うんですけれども、本質的なことをどうこうするっていう以前の問題として、やはりオミクロン株っていうのは潜伏期間が3日程度とされています。3日程度の潜伏期間とされているのに14日間ずっと自宅待機、これはやはり科学的にもどうなのかと思いますから、専門家の意見も踏まえて、よくここは考えていただきたいと思っています。 やはりその期間を科学的に合理的な範囲に短縮するということが重要だと思います。じゃないと活動できなくなりますから、エッセンシャルワーカーが。そうすると社会のインフラの低下を招くことになりますので。例えばそれを3日にする、5日にする。そして、ただ、その3日、5日の間は毎日検査をして、例えば陰性だったら活動してもいいとか、毎日検査をしない人は、じゃあ5日間は待機するとか。なんか柔軟な、このオミクロンに合わせた柔軟な隔離期間を設定しないと、より速いスピードでインフラ機能の低下が起きるというように思っています。なので、その濃厚接触者のいわゆる隔離期間、自宅待機の期間、それから陽性者の自宅待機の期間、これについては科学的な根拠を基に短縮することを国に要望したいと思います。現に要望しています。まずそこが出発点だと思います。 じゃあそれをやったら全てが問題解決するかというと、そうではないのがさっきの話につながってくるので、その先、どういうことが想像されますかとなると、これ、3回目のワクチン接種で防ぐのは間に合わないと思います。
ブースター接種で3回目の波を乗り切るのは難しい
もちろんできるだけ早くするのは重要なので、もうこれは僕も1カ月ぐらい前からずっと言い続けてるとおりですけど、1人でも早く1人でも多くというのはやらなければなりませんが、おそらくブースター接種で3回目の波を乗り切るというのはもう難しいだろうと。もうオミクロンのほうが早く入っていますから。あと1カ月早く開始すれば違ったかもしれませんが、ちょっと、そこ、オミクロンの株のほうが速いと想定すべきだと思います。 そうはいっても、諦めるんじゃなくて1人でも早く接種をすべきだと思いますが、ワクチン頼みではちょっと、ブースター接種の、この1カ月早めてない状況の中ではやはり難しいんだろうと思っています。とすると今後、都心部を中心に急拡大する可能性が高いですから、ここについて、先ほども隔離期間の短縮、科学的な根拠を基に短縮っていうのは当然やるべきだと思います。 ただ、加えてこの株との接し方について、やはり考えなければならないと思っています。まずわれわれ、現地、現場を預かっている人間としては府民の皆さん1人1人に、1人でも多く1人も早く、この医療を提供するということをやりたいと思っていますので、おそらくは保健所機能がまず低下し始めると。圧倒的に数が増えると。ですので、そこは24時間のSOSセンターも設置していますから、そういったところも教化しながら、保健所と協力しながらやっていく。また、公表する医療機関も公表していきますので、ここも医師会の皆さんにはぜひご同意をお願いしたい。 もう同意いただけているところについてはどんどん公表していますので、自宅療養者の方もそういった行政、保健所や府に関与することなく直接治療が受けられる仕組みをつくる。みんなが完全に寝込んでいるわけではないので、早い段階で自宅療養の方にそういった治療を受けていただく。インフルエンザなんかでも、やはり高熱で病院行ったりもしますから、同じように、自分が行政と関与しなくても治療を受けられるような、そういった公表の仕組みもつくっています。ここは医師会のほうにもあらためてさらなる公表の数を増やすようにお願いをしていますが、そういったことをやっていく。で、なんとか、もちろん宿泊療養も病院も含めてオール医療の体制でできるだけ多くの人に、できるだけ早く治療を届ける、適切に医療資源の最適化を図っていくということを現場レベルでやっていこうと思っています。 【書き起こし】大阪府・吉村知事が定例会見1月12日 全文3に続く