厚労省データ 心筋炎リスク情報も不適格~新型コロナワクチン未接種扱い問題だけじゃない!2つの不適格データ問題を独自検証~
サンテレビ
新型コロナワクチンについて、厚労省の2つの不適格なデータについて検証しました。
【検証①】 厚労省がワクチン接種日不明者を未接種にカウント
厚労省は、新規陽性者について、ワクチンを何回打ったか接種歴で分けてカウントしています。例えば、新型コロナに感染した人の中で、「ワクチンを打ったけど、いつ打ったか日付を覚えていない」と報告が上がった事例。本来であれば、接種済みにカウントされるはずの事例ですが、2回接種済みか3回接種済みかどちらか分からないので接種歴不明に入れざるをえません。しかし、厚労省は、4月上旬まで接種歴不明者を未接種者に入れてカウントしていたことが明らかになりました。まるでワクチンを打っていない人がより多く感染したかのように見えるデータになっていましたが、その後情報が修正されると、2回接種者の感染予防効果がマイナスに転じるデータへと変わりました。
ワクチンの感染予防効果に期待できることがうかがえるグラフだった
厚生労働省が発表しているワクチン接種歴別の新規陽性者数のグラフです。厚労省は、新型コロナワクチンを打っていない人、2回接種済みの人、3回接種済みの人、接種歴不明の人に分けて人口10万人あたりの新規陽性者数を公表しています。例えば4月4日から10日のデータを見ると、ワクチンを打っていない人と比べて、2回目、3回目を打ち終えた人の方が新規陽性者の数が少なく、ワクチンを打った方が感染予防効果に期待できることがうかがえます。
何かがおかしい… 日本のデータだけが高い感染予防効果を表す
しかし…。厚労省のデータが静岡県浜松市が公表しているデータと乖離していたことに、名古屋大学の小島勢二名誉教授は疑問を感じていました。 名古屋大学名誉教授 小島勢二医師 「海外からもオミクロン株に対しては効果が下がっているというデータがいくつか出ていますので日本だけどうして(感染予防効果が)こんな90%もあるのかなと不思議に思ったことが確かです」
接種歴不明者の数が何万人という形で乖離
ワクチンの接種歴別の陽性者数は国立感染症研究所と厚生労働省がそれぞれデータを公表。3月まで数え方に違いがあり比較ができませんでしたが、4月から厚労省が2回目と3回目の接種を分けて発表したことで比較が可能になりました。 名古屋大学名誉教授 小島勢二医師 「接種歴不明者の数が何万人という形で乖離しているのでここに何か一致しない可能性があるのではないか」 小島名誉教授は、データに大きな乖離があると国会議員を通して厚労省に指摘。すると、4月11日以降、これまでとは全く違う傾向のデータが発表されるようになりました。