『水晶玉子のオリエンタル占星術 開運暦2021』 2021年を幸せに生きるために インタビュー!!
─ 具体的に2021年はどんな年になるでしょう? 2020年に世界は変化し尽くしたと考えているかもしれませんが、実はこれからが変化の本番。まず、オリエンタル占星術的には要警戒の「七曜陵逼(しちようりょうひつ)」の運気が巡るこの年末年始に、何かしら注意すべき変化がもうひと押しあると思います。それをどう乗りこなすかで、21 年の流れも決まってくるはず。ただ、大きな変化が収まり、定着するには時間が必要ですよね。20年が起点となった世の中の変化は、23~24年くらいまでは続いていくのかなと。 ─ まだまだ変化が続いていくとは、何だか怖い気持ちもあります。 でも、恐れることはありません。大きな変化の渦中にいるときは、誰しも正解はわからないものですから。まずは、“わからないことを受け入れる”ことです。20年に未知の危機的な状況を経験して、多くの人は“自分にとって本当に大切なこと”に気づけたと思うんです。たとえば、“自分は社会とつながっている”という感覚。緊急事態宣言中、訳のわからない不安や恐れを感じていた人は多かったと思いますが、あれは社会と自分がつながっていることを実感したからですよね。だからこそ、社会について無関心ではいられないことに気づけたと思います。社会の変化を体感しているなら、自分も柔軟に変化させてみること。“変化”といっても簡単ではないことも多いけれど、“心”が動かないときは“身体”を、“現実”が動かないときは“考え方”を変えるようにしてみるとよいです。たとえば気持ちを変えるために、“髪を切る”とか“引っ越す”みたいな身近なことから始めてもいいんですよ。そうやって恐れずに、この変化の波に上手に乗って欲しいです。 新しい時代の縁の結び方 ─ 2021年版では、新たに人間関係の特集ページが加わったのも特徴ですね。
2021年は、丑(うし)年ですよね。丑は糸偏をつけると“紐”という字になりますが、その文字通り、21年を幸せに過ごすためには、“人とのつながり”が鍵になります。20年はコロナ禍をきっかけにコミュニケーションの手段やあり方が見直されたこともあって、自分にとっての人間関係の本質や他者との距離感もはっきりしましたよね。そこで失われた縁もあるけど、不毛な関係には距離が置けたりと良いこともあったと思うんです。その気づきを大切にして、2021年は新しい縁や必要な縁を結ぶことが開運につながります。 ─ なるほど。必要な縁を結び、育てるには、具体的にどうすれば良いのでしょう? 自分から動くことです。それから、人間関係では、距離感も大切ですね。 ─ 2021年版にも、「人間関係は相性以上に距離感がポイント」と書いてありましたね。 はい。占いにおける人間関係って相性ばかりが語られがちですけど、実は縁の質とか距離感が重要。良い相性でも野放図でいたら上手くいかないし。難しい相性でも、距離感をうまくつかめたら建設的な関係が育ったりします。仕事や家族など、選べない人間関係も多いじゃないですか。そこで、相性が悪いから無理だと諦めず、自分にとって必要な縁だと感じたら、相性が今一つでも占いを活(い)かして上手なつきあい方と距離感を探してつきあって欲しいなと思います。来年以降は人とのつながり方もより自由に多様化していきます。従来の恋愛とか結婚の形にとらわれない関係も増えそうですし、LGBTなどの個性ももっと自然に受け入れられていくはず。人間関係も自由に柔軟に育(はぐく)めたらいいですよね。 ─ 新しい世界に合わせて、自分も更新していくことが大切ということですね。 21年は、人間関係に限らず、仕事や生活など、20年に壊れたり、強制的にリセットされたものを“再構築する年”です。やっぱり大事と感じたことは、いろいろな工夫で未来に“つなげて”欲しいし、これまでの何かがなくなったとしても、「今こそ、昔から好きなことを活かしてみよう!」くらいの気概を持って行動できたら、きっとさらに素晴らしい未来が待っているはずですよ。 水晶玉子 すいしょう・たまこ●占術研究家。 東洋・西洋の枠を超えて、数々の占術を研究。1998年、オリジナルの占い「オリエンタル占星術」を発表し大反響を呼ぶ。独自の視点にたった分析は的中率も高くわかりやすいことから多くのファンを持ち、女性誌の占い特集、携帯占いサイトなどでも大人気。1年分の全運勢カレンダーが掲載された『水晶玉子のオリエンタル占星術開運暦』はシリーズ累計44万部を突破。その他の著書にエッセイ集『いいことばかり起きる女になる!』等がある。 [文]芳麗(コラムニスト) 星の子制作=カイフチエリ 聞き手・構成=芳麗/撮影=chihiro 青春と読書 2021年1月号 掲載
集英社