Z世代の旅行トレンド、遠方の豪華なホテルに大胆に支出 後払いやクレジットカードなど活用
Z世代はよりラグジュアリーなホテルステイに熱意
Z世代の旅行者は特にホテルに多額の支出をしており、18歳~28歳を主なターゲットとするGeneratorやFreehandといったホテルブランドでは、2023年の収益が前年比15%増加。マイアミ、マドリード、ニューヨークなどの市場での予約は40%増加すると見込まれている。 また、全体的に、Z世代は旅行の際には質が高く豪華な宿泊施設を重視する傾向にあるようだ。欧州旅行委員会によると、Z世代は高級ホテル(4つ星や5つ星ホテル)を好み、一方で航空券にはLCC(格安航空会社)を選択することで、予算のバランスをとることが多い。
資金難でも借金で旅行に意欲を燃やす
Z世代の旅行への意欲は、このように紛れもなく高いものだが、どのように旅行資金を計画するかは、他の年齢層と異なるようだ。 データ分析会社Morning Consultの報告では、「貯蓄があるから旅行する」と答えたZ世代の割合は減少傾向にあり、十分な資金を用意してから旅行するという考え方が、米国の若い世代にとって必ずしも一般的でないことを示している。若く比較的収入が低いにもかかわらず、アメリカのZ世代の成人の半数以上が頻繁に旅行し、過去1年間に3回以上のレジャー旅行に出かけているのだ。 米国の金融サービスBankrateの調査では、Z世代の42%がクレジットカードや「Buy Now Pay Later(今すぐ買って後で払う)」サービスなどを利用して夏の旅行を賄う計画だと回答。「家族から資金を借りる」、「個人ローン」がそれに続いており、借金をしてでも旅行を実行する若者像を伝えている。
他の支出より旅行を優先するZ世代
また、旅行テクノロジー企業StudentUniverseが3月に発表した調査では、Z世代のほぼ半数(46%)が親から旅行に関して金銭的援助を受けることを期待していると回答、旅行代を払うために他の支出を削減する用意があり、83%が不要不急の支出を削減する予定だと答えた。 学生向け割引プログラムを提供するStudent Beansが発行したガイドによると、2021年から2022年にかけて、Z世代のファッション(7%)、テクノロジー(6%)、食品(12%)の購入1回あたりの平均支出は減少したが、旅行の支出は60%急増。カード会社アメリカン・エキスプレスの調査によると、Z世代の79%はレジャー旅行を予算の優先事項と見ており、84%は新しい贅沢品を購入するよりも、バケーションを取ることを好んでいる。